第5話:再会①
ケセド(Chesed、慈悲)第4のセフィラ。
守護天使はザドキエル(Zadkiel)、その名は「神の正義」を意味する。
リヴァイアサン
「輝美よ・・・・現世では、その姿は目立つようだ」
「お前が元着てた服に見えるよう細工しておいた。それで、怪しまれる事はないだろう」
輝美
「そうですか」
血の付いた大鎌をブンと上下させ血を飛ばす
役目を終えた、武器は腕輪となり右腕に装着された
リヴァイアサン
「セフィラを持っている人間を探すのだ!」
「セフィラは人の強い願いから生まれるモノだ。お前と同じように」
「願いの強い人間を探しセフィラが結晶化した所を殺すのだ!」
「残りのセフィラを持つ者も憑物がついてるかもしれない注意するのだ」
輝美
「はい」
そして、私達は事故現場を後にし町へと移動を開始した
リヴァイアサン
「輝美・・・・他のセフィラ持ちにも使い魔が居るはずだ」
「使い魔は、セフィラ所有者どうしにしか見えない」
「お前は・・・・どう探すのだ?」
輝美
「生と死の間にある病院に行けばみつかるかもしれない」
「私が開夢の生を望んだものだから探す効率はいいと思う」
「とりあえず、ここから近い救急病院へ行く」
リヴァイアサン
「ほう・・・・なかなか考えているな」
走りながら病院へと向かう中、着ていた服の中に携帯が入っていた事に気づく
壁紙が開夢と私のツーショット写真
輝美
「私はセフィラを集め生命の樹を召喚し望んだ世界を作る」
「それ以外の誰を殺そうが、私の繰り返した世界にとっては簡単な事だ」
そして、私とリヴァイアサンは夜の闇に消えていった
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「やあ、お目覚めかい?」
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「ここは?俺は死んだのか・・・・」
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「君は何を言っているのだ?こうやって生きながら僕としゃべっているじゃないか」
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「なんだと!?」
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「まずは自己紹介をしよう僕の名前はケルビム」
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「俺の名は、香取開夢」
ケルビム
「開夢・・・・君は死ぬ瞬間に新たな分岐点が訪れた」
「君が死ななかった世界と死んだ世界。空間のネジレによって君は生かされた」
開夢
「そうなのか!?生きてる事を輝美に伝えなくちゃ!」
ケルビム
「まぁ、慌てなさんな」
「生きてると言っても、まだ治療中」
周りを見渡すと真っ白な個室・・・・そして消毒臭い空間は病院だと感じさせた
自分の体の事を調べてみたが、そんなに外傷や痛みといった感覚は感じられなかった
開夢
「いや、生きてることを輝美に報告しないと・・・・」
ケルビム
「ちょっと待って僕の話を聞いて」
「君とその輝美さんは、対なんだよね・・・・」
「君がアダムで彼女がイブと呼ばれる存在なんだ」
「君達が何かしらの因果があってセフィラと呼ばれる宝珠を狙ってる」
「自分が作りたかった世界を再構築する為に・・・・」
開夢
「アダム?イブ?セフィラ????」
ケルビム
「旧約聖書のアダムとイブが君達の転生なんだ」
「セフィラは人の心が作る宝珠きっと、彼女もそれを必死で集めている筈」
「但し、君にはセフィラの力は感じられない」
「彼女に会いたいなら、セフィラ争奪ゲームに参加するしか無い」
「望みのもっとも強いものが、セフィラを取得できる」
「君は、セフィラを持っていないが参加権はあるのさ」
「参加するかい?」
開夢
「・・・・それに参加すれば、輝美に会えるのか?」
ケルビム
「それが一番の近道だと思う」
開夢
「わかった・・・・参加するよ」
ケルビム
「んじゃ、君にはこの剣をやろう」
「その昔、エデンを守ったとされるケルビムの剣」
「その武器は、君の意志によって出し入れ自由だ」
開夢
「解った」
傷も大したことない、そんな痛みもない
そんな状態だから病室から抜けだした
少しでも輝美に逢いたかったからだ
ゆっくりと階段を降り正面玄関までやってきた
そこには、輝美とリバイアサンが居た
輝美
「!?開夢?」
開夢
「輝美!」
輝美
「開夢は、死んだ!お前は誰だ!?」
開夢
「俺が開夢だ!」
輝美
「戯れ言を!」
右腕に装着したリングから大鎌が出現した
そして、開夢に向け構える
開夢
「は、話を聞いてくれ!輝美!」
開夢の右腕に剣が出現した
そして二人の戦いが始まった