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僕は犯行に使われただあろう物を順番に観ていた
その豪華なパーティー会場
入口には最新鋭の検査ロボが置かれ
それはアーチ形になっており、入ったものが、凶器になりそうな金属は持っていないか
または、毒になりそうなものを所持していないかさえ分かる優れものだ
しかし事件は起きた
「作家活動三十五周年記念」のパーティー会場で、今年七十六歳になる作家が殺されてしまったのだ。
「フーム」
今回殺害された被害者が発見されて屋敷中にルミニール検査を行った
というのもその死亡した老人は何か硬い鈍器のようなもので殺害されており
豪華な赤い絨毯の上に血まみれで倒れていた
すぐさま屋敷のあらゆるものにルミニール検査行う
それは実に便利なもので、従来のものとは違い非常に安く又
ブラックライトなど無くとも自ら光優れものであるが、しかしその結果不可解なことが起きた
どんな場所を探しても、血痕が付いた凶器が見つからなかったのだ
さてここでおさらいしておこう
事件が発生してからこの屋敷を出たものはいない
皆パーティー会場に隔離されている
そしてその会場には抜け穴はおろか窓さえない
完全な密室であった
すなわち犯行の鈍器のようなものを捨てることはできないのだ
はたしてどのようにして凶器を隠したのだろう
ここで犯行に使われたであろう会場の様子を教えておく
実に広いそれは天井にシャンデリアが何本もぶら下がり
その真下には所狭しと、高級果物の山や高級フレンチの数々が並べられていた
ちなみに言っておくが、被害者の体内から毒物反応は出なかった
よって撲殺のみが死因と思われた
また犯行直後、大規模な停電が起き三分間の間辺りが真っ暗闇になる
それはタイマー式の停電装置によるものだと後で発覚するが
ブレイカーが外にあったため誰でも仕掛けることが可能であった
検死結果
死亡時刻・・・・・停電の最中 10・55
死亡原因・・・・・先端の鈍い棒のようなもの又は15㎝くらいの鈍器両方による撲殺
参考、、、、、、血まみれのはずの凶器がいまだに見つかっていない
以上