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第壱話【人の原則】

はい、第壱話!!文章表現が低いと思いますが…

 第壱話【人の原則】


満点の空、小鳥の囀りが朝を呼ぶ。朝日が辺りを照らし住宅地が広がる町並を美しく照らす。

この町にはその町並みには相応しくない風化している建物が一件建っていた。

誰が建てたのか、いつから合ったのかさえ誰も知らない。風化した建物には錆びついた小さな看板が壁に貼られ、掠れているが字は〔何でも屋〕と表されている。

1人の青年がその建物を訪れた。玄関口から入り中を見渡しながら、薄暗い廊下を進んだ。天井に吊るされている電灯は点滅し、壁はコンクリートがむき出しの状態だ。カビの臭いが鼻を突くことに眉間に皺を寄せながら歩く。


…本当にこんな所にいるのか…?人気なんて物は何所を見たってない。廃墟としか印象が持てなかった。青年はズボンのポケットに右手を突っ込み、四角い紙を取り出し見た。右に曲がった所の突き当りにドアが記されている。そこに青年の求めている人物がいる。


じばらく歩き目的のドアの前に着いた。周りの様に風化などしていなく真新しかった。

何で、此処だけ違うんだ…。喉をゴクン鳴らし意を決してドアノブへと手をかけ回した。ガチャ、と音をたてながらドアを押し中に入った。


「依頼人、仲田 祐二」

「!」

部屋に入った瞬間、声が青年の名を呼んだ。視線の先に自分と余り年の変わらない茶色髪の青年が椅子に座りながらこっちを見ていた。その青年えお見た瞬間、ぎょっ、とした。

左目から首の上まで花の蔦を思わせる刺青が施されているからだ。汗が頬を伝うのが嫌でも分かった、恐怖が目の前にあったのだから。初めて会う人間に恐怖を感じるのは生まれて始めてだった。

硬直している仲田に青年は口を開けた。


「どうぞ、そこに掛けて」

目の前のソファーに指を指し、仲田を見た。その言葉に我に返った仲田は青年の目の前のソファーにギクシャクしながら、腰を置いた。


「早速、昨日電話で話した依頼を聞きたい」

「あ、あぁ」

仲田の依頼はこうだ。

自分の父は新聞記者であり自分の尊敬できる、誇らしい人だった。…あの日が来るまでは、全てを壊され、奪われた。あの日の、以前父がある議員の脱税を記事にした。その議員は世間を今騒がせ話題となっている。そして、父の働いていた新聞会社が潰れた。いや、潰されたのだ。あの議員、田辺に。

その数日後、父は死んだ。自室で首を吊って、遺書には生きる気力がないと書かれていた。その横に母は腹から血を流し息絶えていた。そんな訳がない…父が会社が潰れたぐらいで根を上げ死ぬなんて。母が死ぬなんて。


…死んだんじゃない、殺されたんだ、田辺に。



「父と母は殺されたんだ!!」

怒鳴り、怒りに任せ、前に置いてあった小さなテーブルに拳を打ち付けた。じっと青年は仲田を見た。


「…それで、依頼人仲田。アンタはどうしたい」

声色一つ変えずに青年は仲田に問う。俺は、と言葉を濁らせて。


復讐がシタイ……この手でコロシテヤリタイ…。父と母と同じ。いや、それ以上の苦しみを、死を、味あわせてやる。 答えはただ一つだ――――


「あいつを、田辺に復讐したい…!」

仲田の目は本気だ。今にも相手を殺したい欲に駆られている。

青年は、心の中で笑った。

あぁ、コレだから人間は面白い…。久々に良い{喜び}が貰える。


「それじゃぁ、仲田。お前の命より大切なモノを貰おうか」


仲田は自分の胸ポケットから万年筆を取り出した。綺麗な青色の万年筆、その小さな万年筆には父と母との思いでが詰まっていた。いつの誕生日だったか忘れたが、父と母に貰った物。自分にとっての、大切な記憶、思い出だ。


「これを、渡す…」

震えた手で青年の前に差し出した。

「…そうか、以来を受けよう」

万年筆を受け取り青年は立ち上がった。


「アンタ、本当にやってくれるのか?」

仲田は本当の事を言うと半信半疑だった。

その言葉に青年は微笑した。

「当たり前だ、俺は〔何でも屋の天喰〕だからな」


そんなの関係あるのか…?

仲田はその言葉を喉まで出かかったが飲み込んだ。



誤字があったら遠慮なく!次から少しグロイと思います!!

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