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ある豪邸に住む犬が生き別れになった弟と再会する話

 今朝方のことである。私の犬が、庭に忍び込んだ野良犬と、なにやら話をしておった。

 内容は以下の通りである。


「わんわん!」

「ワン?」

「わん!」

「ワン……」

「わ、わん!」

「ワン、ワンワン」

「わんわんわん」

「……ワン」

「わん~」

「ワンワンワン」

「わん、わんわん!」

「ワン」

「わん!」

「ワ――」

「わん、わんわんわん……」

「ワンワンワン。ワンワン」

「わんわんわんわんわん」

「ワン!!」

「わ……」

「ワンワン!! ワン! ワンワン!?」

「わん……」

「ワンワン。ワン」

「わんわん」

「ワン……」

「わん、わん、わん」

「ワン!?」

「わんわん」

「ワ、ワン……?」

「わん」

「ワ……ワン……」

「わん」

「ワン…………!」

「わん」

「ワン!」

「わん!」

「ワンー!」


 以上の通り、我が犬は尊大な心を持つ、野良犬になんぞ目もくれない威厳ある犬なのである。

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