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「ギッギッ」
他のゴブリンより背が高く、筋肉質。顔こそ変わらないが何処か理知的なゴブリンがこちらを見ていたのだ。
「どう考えたってこいつだな」
ゴブリンがまたブレると同時に杖で打ち出された拳を弾く。
「ギッ」
スピードには自信が有ったのだろう。弾かれたゴブリンは少し驚き、距離を取る。実際、ネクティスにもその動きは見えていなかった。相手の攻撃に自動で反応して防ぐ自動防衛という特性を持つ杖がなければ、ジン同様吹き飛ばされていただろう。
「全く、そのまま来てくれれば細切れに出来たんだけどねぇ。ジンくんは、無事かい?」
自動防衛の付与された魔道具は杖だけではない。ネクティスは懐に隠し持ったナイフを再びローブに仕舞った。
「うむ。そろそろこっちに戻るじゃろ」
ルミエーラは後ろから襲い来るゴブリンを全て箒で突き返しながら呑気に話す。
「相変わらず、その姿でも化け物なのには変わりないか」
平原一面から襲い来るゴブリンだが、ルミエーラは瞬間移動とも思える速度で移動しては箒を槍の様にして押し返す。




