終節「終戦、そして聖王暦の誕生と死に様」
(ここは、、)
シュバルツは黒しかない空間に居る、、
その時、声が聞こえた、
《啓示を確認、最終神化能力《聖王》を取得可能です、取得しますか?》
(こんな時にか、、まあリリエルの下へ持っていけるものは持っていこう、、,取得する,‼)
シュバルツがそう言った、
《了解、最終神化能力《聖王》の取得を確認しました
続いて最終神化能力に附属する神格化能力、計四つの取得へ移行します、
神格化能力、・次元再生・神眼・龍体化・天地創造を取得しました、》
《続いて各スキルの概要説明へ移行します、
《聖王》:種族問わず魔法の無詠唱使用が可能となり、生物の限界を超えた身体能力、悠久を生きる命を獲得します、》
《次元再生:その次元に存在する魔力を再生エネルギーへ変換し、即時再生を可能とします、》
《神眼:視界に捉えた標的へ、幻痛、腐食、重力爆破のいずれかの力を意思により、自由に使用可能となります、
又、神眼には派生祝福《預言視》、《狙撃眼》が統合される為その両方のスキル能力も自由に使用可能となります、》
《龍体化:体を一部又は全てを龍化させ、それに応じて能力も飛躍的に上昇します、》
《天地創造:この世の森羅万象を生成が出来、
また、世の理に反する物体の生成、削除が可能となり、自己作成武具の作成が可能となります、》
これにて、以下のスキル概要説明を終了します、》
《警告、本個体に致命傷となる、損傷を検知、また、その他負傷箇所を複数検知、
次元再生による再生を開始します、》
この言葉にシュバルツは言った、
(そうか、、俺はまだ、リリエルの下へはいけないか、、、フッ、まあそれもまた良いだろう、
リリエルに託された願いを、、魔精種との和平を、、しに行くとしよう、)
そう言った直後、意識は現世に帰還していった、
───現エンデリア大森林にて───
(もう、終わりだ、、シュバルツ様も死に、兵達も全員満身創痍で、
しかも相手が見たことない未知の龍体変異体だぞ、、!!勝てるわけがない、)
複眼の変異体による攻撃でボロボロの中、一人の兵がそう思った、
しかし、龍はそれも構いなしに兵を押し潰し、、、
「もう大丈夫だ」
兵の前に誰かが立っているそれも龍の一撃を片手で抑えながら、
「シュバルツ、、様?」
兵が見たのは、
片手を龍のような姿に変え、金色の双眸をした、前髪に白髪を混じらせた男が、
一人の兵を龍から守っていた、
「はっ!!少し姿が変わっただけで,俺,の事を忘れたか!!」
そう言って、龍の腕を弾き飛ばした。
「報告しろ、俺が寝てる間に起きた出来事を全て!!」
「はい!!、報告します!ここ一帯の木々の倒壊また、龍による被害によりほぼ全ての兵が負傷!!軽傷者もいますが何人かが重傷を負っているとのことです!!」
男、、いや、、シュバルツは兵からの報告を聞くとすぐに叫ぶ、
「一時後方へ移動!!軽傷又は無傷の者がいればその者は重傷者を運び後方へ移動せよ!!」
シュバルツは叫ぶと龍へ振り向いた、
「さて、、貴様に借りを返してやる、、蒼炎魔法:星喰らいの蒼炎」
シュバルツが唱えると龍化していた手より何重にも重なった魔法陣が現れ、
そこより蒼炎で出来た火の龍が飛び出し龍体変異体の腕を焼き喰った、龍は悲鳴に似た咆哮した後、
シュバルツを潰そうともう片腕を伸ばす、、
「はぁ、、作成、自己作成武具:《永遠に還る者》、、、
消えろ、、俺の前から、、、」
そう言うとシュバルツの背にシュバルツっと同じぐらいだと思える大きさの大剣が顕現する、
シュバルツはその大剣を片手で構え、迫りくる腕を飛び避け腕の上へ周り斬撃を繰り出す、
そのまま腕は切断され、勢いのままで吹き飛ばされる、龍はそれでもなおシュバルツを睨み付け、
腕が無ければその歯で喰らい殺さんと言わんばかりの勢いでシュバルツへ向かう、
「、、、神格化能力:《神眼》、、、爆ぜろ、」
シュバルツは龍を視界に収めながらそう言い放つと、
龍の頭部が爆ぜ、脳や髄液、顔を形成する、骨や肉、眼球も何もかもが吹き飛び、
龍の周りを青く染める、、
遂に龍は生きる力を失い勢いで制御を失った首から下だけが地を滑り、
シュバルツへ向かう、、だが、シュバルツはそれを片手で抑え、そのまま横へ投げ飛ばした。
それを一人の兵が見続けていた、
その兵の下へ行きシュバルツは話しかける
「兵よ、、名は何という、」
「は!!名をローゲリア・ランドロフと申します!!」
「そうか、、なら、貴様に命令だ、リリエルの、、リリエルの亡骸をあの丘の上に
埋葬してやってくれ」
シュバルツはそう言いながら後ろにある丘を指差した、
「リリエルは景色を見るのが好きだったのでね、、、」
「かしこまりました、ですが、、」
「ですが??、、なんだ?」
「シュバルツ様はどうするのですか?」
兵はシュバルツの願いを了承した後、疑問を述べた、
「俺はリリエルの願いを果たしに行く、これを持って一度野営地に戻れ、、」
「俺が帰って来るまで全員待機だ、」
シュバルツはそう言い一つの巻かれた紙を渡した、
「分かりました、、」
「頼むよ、それでは、俺はもう行く、」
シュバルツはそう言うとエンデリア大森林の奥の奥、ガンデリエル公国を目指して歩みを始めた。
数時間後、森の深くで二体の龍に出会った、
その龍達はシュバルツ目掛けやって来る、、幾つもの涎を落としながら
「邪魔だ、、《幻痛》、、、、」
シュバルツが唱えると、
龍達はもがき苦しみだし泡吹き出し、、気絶した、
また、数時間後、森が開け奥には国の城壁が見える、
「ここか、、あの城の中に指揮を執る将が居るってことか、、」
シュバルツの目の先には、滅んだというには、しっかりと整備のされた城壁や、
未だそびえ立つガンデリエル城が見えた、
「入るのは面倒だ、、ここから城の正門を吹き飛ばす、、!!
《狙撃眼》!」
シュバルツはそう言うと、
双眸に小型の魔法陣が現れシュバルツの視界をズームさせる、
「あそこか、、蒼炎魔法:聖蒼と輪廻の槍!!」
シュバルツの詠唱により両側に蒼の炎に包まれた二本の槍が現れる、、
「放て!!」
シュバルツの声で槍は光速を超える速度で飛び、ガンデリエル城の正門に当たり門を吹き飛ばす、
そしてその吹き飛ばした煙が落ち着くと、そこからシュバルツの目的、玉座に座る将が姿を現した、
「アイツか??、、、とうとう見つけた、、、」
シュバルツは口だけで笑みを作り言う、
「さて最愛の人の願いを、叶えに行こう、、」
その言葉を国を見下ろしている丘に残し、シュバルツの姿は消えた、
───ガンデリエル公国跡:ガンデリエル城内にて───
突如、城門が焼け爆ぜ粉塵が上がる、
「ナンダ?イマノハ??」
一匹の魔精種が言った、
そして粉塵が落ち着いた直後天井が砕け再度粉塵が勢いよく舞う
そしてその粉塵の中に出来た小さなクレーターの中に一人の男が立つ、
その男は龍のような両腕に龍のような翼背に生やし、金色の双眸をし背に巨大な大剣を背負っていた、
「、、、《幻痛》、、」
降り立った男、、シュバルツは小さく一言そう言うと、
周りの魔精種は龍の時と同じように泡を吹き倒れ、気絶した、
「貴様は倒れないんだな、、〈将〉よ、」
そう言いながら、シュバルツは奥にある玉座に鎮座する、
龍体変異体、、、に似た姿をした魔精種を見る、
「倒れタ、方が、良かっタカ??」
鎮座した魔精種の〈将〉はゆっくりとそう言った、
「ほう、、貴様、魔精種の分際で人系種の言葉が話せるのだな、」
「久しぶリの来客ダ、人系種語ハ久しぶりにハナすが、じきニ話し慣れる、」
「そうか、、だが長々と駄弁を話している暇はないんでな、率直に言う、
人系種との和平を結べ、」
シュバルツは、本題を話すが〈将〉笑う、
「はっ!、はっはっは!!」
「何が可笑しい、?」
「何が?決まっておろう、和平を結べなどと!!、我を倒しに来たのかと思えば、実に面白い、、」
〈将〉はそう笑った、
「俺だって、殺せる者なら殺している!!!!
だが!!最愛の人の願いを叶えられ無ければ意味が無い!!」
「ほう、訳ありか、、まあ良いだろうその和平とやら受けてやる、、我と戦え、そして貴様が我より強い事を証明しろ、さすれば和平、、してやらんでもないぞ、だが、、出来なければ貴様が死ぬだけだ、、」
〈将〉はそう言うと,ニタァ,と気色悪い笑みを浮かべる
そんな〈将〉にシュバルツは言う、
「良いだろう、その勝負、受ければ、和平をするんだな、」
「そうだと言っていように、」
「ならば、受けて立つ!!!!」
「面白いかかってこい、」
シュバルツはそう言うと大剣を構える、
〈将〉は玉座から立ち上がった、すると〈将〉の体は強く発光し青く脈打つ体を取り戻す、
「「いざ勝負!!!!」」
二人の声が重なる、
それと同時にシュバルツは大剣を棒でも振るう様に片手で容易くされどしっかりと殺意の込め、
振るう、それを〈将〉は自身の剣で弾き火花が散る、
「チッ、、《重力爆破》」
シュバルツは小声で唱えた、、
しかし、〈将〉は生物的本能と身体能力でその重爆を紙一重に避ける、
そしてそのままシュバルツへ向かい剣を一撃横払いに振り、シュバルツも即座に剣でいなす、
そして至る所から振るわれる剣をいなし返し、
だが微かに剣先がシュバルツの横腹を掠り、そこから浅く血が流れる、
「それが〈将〉である貴様が振るえた一撃か?」
「はっ!我の剣:魂喰らいの死神は、かすり傷であっても、
そこから徐々に相手の体を貪り喰うのみ、貴様に残った時間は残りわずかだ、」
シュバルツはその言葉に〈将〉の攻撃の意味に気付く傷が再生しないのだ、
次元再生を持っていても徐々に侵食してくる腐食にシュバルツ自身も、
時間がない事を自覚した、
「ならば、直ぐにでも終わらせればいいだけだ、
形態変異:《永遠に屠る者》」
シュバルツがそう言うと大剣はみるみるうちに大鎌へ姿を変えた、
そしてシュバルツはそのまま大鎌を構えると、そのまま勢い良く〈将〉へ投げる、
「ふん!!こんな雑な攻撃が通ると思うか?、愚かだな、」
〈将〉がそう言った直後いなした鎌がブーメランのように帰って来る、
それを〈将〉は間一髪で避けシュバルツを睨み付ける、
「貴様、最初から今の一撃が狙いか?なら残念だがもう読める実に単調でつまらん、最愛の人の願いなどと言ってもその程度か、、」
〈将〉は退屈に言ったがその発言はシュバルツの逆鱗に触れた、
「今、、何と言った?、、、、」
「はっ!ただ貴様のその最愛の人とやらの願いもそれを叶えようとする貴様も、
どちらも力不足と言っているだけだ!」
〈将〉はそう言って鼻で笑うだが笑った瞬間、
音もなく大鎌の斬撃が残像も見えぬ速度で飛んでくる、
〈将〉は避けるが間に合わず片耳が吹き飛ぶ、
「、、、なんだ今、何をした?」
「簡単な事だ、、俺を怒らせた自分に問うて見たらどうだ、、」
シュバルツはそう言うと大鎌を先の速度と同じ速度で振り続ける、
〈将〉は先ほどとは異なり、いなすのではなく避け続ける、、
いや、〈将〉の本能が警告しているのだ、避けなければ絶対的な死が来ると、
〈将〉は斬撃が終わった後、体の至る所から血を流しながら笑って言う、
「は!、これはもはや、どっちが、、悪か、わからんな、、」
「何を言ってる貴様、悪は〈将〉お前だ、」
「ふ、、ふっはっ!はっ!はっ!お前、今の自分の姿が分からんか!!」
シュバルツはその声に隣にあるガラス片の中を覗くとそこには、
背から三対の翼を生やし、両腕だけでなく両足も龍となり、
顔は龍の仮面を被った様になり頭から独特な弧の描き方をする角を生やす、異様な姿をした男が立っていた、
「見たか?まるで貴様、,悪魔,の様ではないか」
「それがなんだ俺は魔物になろうと!!悪魔に堕ちようと!!妻の願いをかなえる!!!!
作成!!:《死神憑きの血晶刀》!!!」
シュバルツは言い放った瞬間、突き出した右手に細長い赤い結晶が出来
砕けたそしてその中から刀を模した結晶が現れた、
シュバルツは小さく(死ね、、)と口から漏らし刀を振るう、
その刀は〈将〉の剣とぶつかり、砕けた、破片が崩壊した城の中の一部に散らばる、
しかしシュバルツはそのことに目を向けないで〈将〉の背に廻る
「そんな簡単に砕ける武器、武器とは言えんな、ただのガラクタだ、、」
「どうかな、、再臨」
シュバルツの言葉と共に砕けた破片が時を戻すように柄に戻っていく、
そしてその破片が戻る勢いは強く間に立っていた、〈将〉の左腕に刺さり
その刺さった場所から〈将〉の左腕は砕けた、左腕があった場所からは血が滴っている、
そして砕けた腕も結晶のようになり刀へと吸われる、そして出来た刀は最初より刀身を長くし,成長,していた、
「くっ、、、、!!!!貴様!!!なんだその刀は!!!」
「言ったろ、〘どうかな〙ってこの刀は砕けた時に力を発揮する、砕けた破片が戻る経路にある障害物を全て同じ結晶へ変え元の柄へ帰って来るつまり障害物があればあるほど、この刀は,成長,する」
そう告げるとシュバルツは刀を砕き城の中にばら撒いた、
「今の破片が戻る時に貴様は避けられるか?」
「待て!、、まさか、やめろ、、!!」
「再臨」
シュバルツの声で散らばった破片全てが戻り始め、瓦礫は結晶へと変わり、
〈将〉は避けようとするが見切れる大きさではない、破片に左足、右手、右足と砕かれ
玉座の前に倒れ込んだ、
「まだやるか?」
「はぁ、、はぁ、良いだろう、、、和平交渉成立だ、、へへっ、はぁ」
〈将〉は無い右手を床にかざす、そこに魔法陣が描かれていった、
描かれ終わると、魔法陣は明るく輝いた、
「はぁ、、これで魔精種へ和平の情報が届いた、、、
人系種の方はお前がやれ、我はこれより眠りにつく、最後に良いだろうか、、」
「和平協力には、、感謝してやる、、〈将〉よ、最後に、、、なんだ?」
「我はレンド―ル・ランドズマと言う、貴様、、いや、貴殿というべきか、、
貴殿の名を聞かせてくれ、、」
「俺の名は、アギアノワルド神聖国第6代目国王シュバルツ・リール・アギアノワルドだ、、、」
「は、、はっはっはそうか、、国王か、、道理で我を越えた訳だ、、はっは、、」
そう言って笑うと〈将〉、、レンド―ルは眠りについた、
シュバルツはそれを見届け気付く、姿が戻っている、
だがそう感じた瞬間体の内から耐え難い激痛がシュバルツを襲う
「がっ!!く、、!!魂喰らいの死神の腐食効果は、、残るのか、
急いで野営地へ戻らなくては、、」
シュバルツは何とか翼を動かし、野営地前の森林へ降り野営地を目指す、
(翼も限界だ、、体の融通が利かない、左腕に感覚が無い、急がなければ、)
シュバルツが野営地の入り口に来たのに気付いた兵が医療兵を呼ぼうとしたが、
シュバルツはそれをやめさせ、今出せる最大の声で言った、
「全軍撤退!!この地から撤退しろ!!和平を結ぶことに成功した!!直ちに撤退せよ!!、、
繰り返す!!直ちに撤退せよ!!!」
シュバルツの声に歓喜した兵は急ぎ撤退準備を開始した、、
しかしシュバルツはこの時左腕は腐食の呪いのせいで腐り落ち、皮膚がただれていた、
シュバルツは自分の死を悟ったのか兵を、、ローゲリア・ランドロフを探した、
「ローゲリアは、ローゲリアはどこにいる!!」
「は!!ここにおります!!」
「命令だ、、最後にあった時渡した紙を持ち帰り、会議を開け、、
そしてその場でその書を各国の王達に見せてくれ、、!」
「ですが、、、シュバルツ様は、、シュバルツ様はどうするのですか!!、」
ローゲリアはシュバルツの状態からこれが最後の別れと悟り叫ぶ、
「案ずるな、俺はリリエルの墓に向かった後に行く、、だが来なければ分かってくれ」
「、、、わかり、、、まし、、た、、」
ローゲリアは涙を何とか堪えながら答えるそれにシュバルツは安心させるように言う、
「ローゲリア、、俺はお前のような者達の国の王で幸せだったぞ、、」
「、、、、、、はい、、、!、!」
ローゲリアは涙を抑えられなくなり泣きながら答える、
「よし、では行けローゲリアよ!!これは王令だ!!
その書を持ち帰り会議を開け!!ソナタに神の加護があらんことを!」
「、、、、は!このローゲリア・ランドロフこの命に変えてもその命を完遂いたします!!」
ローゲリア・ランドロフとシュバルツはこうして別れて言った
───エンデリア大森林:ヴェリンの丘にて───
「リリエル、、帰って、、来た、ぞ、」
シュバルツはヴェリンの丘に埋葬されたリリエルの墓へ言った、
「和平は出来た、、君の願いを、、叶えてあげられた、かな、、」
シュバルツはリリエルの子供の頃に言っていたことを思い出した
「君は僕に歌ってみて、と、何度も言っていたね、今、もう君はここには、いないけれど、天に、、聞こえてくれると、、良いな、」
シュバルツはそう言ってやっと覚えた一つのを歌を歌った、
「君へ送れる最後の歌だ、、鎮魂歌のように聞こえるかも知れないけど、、ははっ、」
シュバルツはそう言って墓の前に倒れた、
(ああ、、これで僕はやっと君の下へ行けるのか、、やっと、、やっと、!!)
シュバルツはそう思い、涙を流しながら意識を消していった、、、
その後、グリア鉱山、フェール沼地、ガタリア商業国跡地に撤退の情報が渡り、
全国家の兵が撤退した、
そしてその後開かれた会議にローゲリア・ランドロフの書が使われ、そこには和平の成功とその和平内容が書かれていた、
・魔精種は人系種への侵略行為となる、一切を禁じる
・魔精種と人系種は共存関係にあることとする
・魔精種と人系種の領土は互いの共有される物とする
・魔精種と人系種での犯罪行為が起きた際は公正に裁判を起こすものとする
・魔精種へ人系種は差別意識を向ける事を禁じる
これを見ていたセリべスは言う、
「たくっ、アイツは最後の最後まで英雄気取りかよ、」
その発言をベリエルは否定した、
「英雄気取りなんかじゃあないよ、あの男はホントにやってくれたんだよ、」
「はい、、本当に彼はやり遂げてくれましたこの戦争に終止符を打ってくれました」
エリアラもベリエルに続いた、
「ですが、、終止符を打っても彼が居なくなってしまっては意味がないではないですか、!!」
エリアラは泣き出しそうになるのを抑えながら言う、
その声に残りの二人も俯き黙り込んでしまった、、、
その後終戦の知らせが生活圏全体に届き、
この魔女狩り戦争は終わった
───四年後───
残りの王達は声明を発表した、
シュバルツ・リール・アギアノワルドの死とその栄光そしてシュバルツには勲章として聖王の名を与えることが伝えられた、
そして人系種最終生存圏は、
四国が同意をし、多種族国家ベリリュード王国に名を変えた。
そして聖王の名を持った今は亡きシュバルツを称え新たな暦を,聖王,暦と名付けこれから長く続く暦となった
───聖王暦8年───
魔精種は種族名を、亜人種に名を変えた、
そして多種族国家ベリリュード王国は、
一人の人間種の男、シュバルツとリリエルの間に迎え入れられていた養子の息子(14)
エルーフェン・リール・アギアノワルドを王として迎え、
元王であった者達は公爵になり自分の国があった場所、
今は王国の領土になった場所を統治することになった、、、
───聖王暦30年:エンデリア大森林にて───
大戦の面影は段々と消え豊かな森が木の葉を揺らして音を出す、
鳥がさえずり草木の香りが心地良い森が戻ってきていた。
そしてその森にある一際高い丘に、墓が一つ、朽ちかけているのか、かすれた文字で、
リリエルと書かれている、そしてその墓の前に衣服とそれを纏っている骸が倒れていた、
《啓示、腐食の呪いの効果消失を確認、次元再生による個体名シュバルツの再生を開始します、》
骸の体に筋肉の繊維が、絡み肉体を形成するそしてその周りに皮膚が形成され、骸に意識が宿る、意識を取り戻した骸、、いや、男は、意識を取り戻すと、言った、
「ここは、、どこだ、、俺は、、誰だ?」
やっと序章終わったー!(^^)!次回から【一章:魔女の孤児と魔女の都】のお話に移ります~(≧▽≦)
新キャラも出るよ~~('ω')ノ