真時君と田中君
「お〜いお〜い、田中は何処に行きやがったんだ。早く見つけないと深夜のプリティーキュアキュアのTV始まっちまうよもう……」大きな溜息を吐きながら都会の商店街を進んでいく。
…タッ…タッ…タッ、少しずつ歩く速度は早くなっていった
23時半深夜前、都会の商店街は人でいっぱいだ…終電で走るサラリーマン、酔いつぶれて歩けなくなったOL
ひたすらスケボーを楽しむ若者も…その中に紛れて小走りで歩いている。誰も見ていない…気にしない…
都会とはそういうものだ。
商店街を抜けて辿り着いたのはシャッターの降りた小さめのお花屋だ、そこに田中は酔いつぶれてもたれかかっている。
おい、お〜い起きろ!何度も頬っぺを叩き起こそうとしてみる
呻き声を上げながら田中はゆっくり背筋を伸ばした。
もう帰るぞ。真時の一声で田中は精一杯の力を使い起き上がる…ほら捕まれ
真時は田中を背中に乗せて帰ることにした
田中〜お前のせいでプリティーキュアキュア見れなくなったんだぞ…全く…
二人は中学からの幼なじみである、真時の愚痴は良くある事だ…そしていつも目が離せないような存在が田中である。
二人は田舎町から都会に上京したばかりの無職だ…
この話は田舎町の無職二人組が都会で生活をする物語である。




