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そして明日は煌めく  作者: 山崎ホワイト
7/10

1.7



7歳になった時父さんは言った


冒険者じゃなく別の夢は無いかと

なぜかと僕は聞いた


リムお前には才能がない反対に妹とのエリンには才能がある。

いや、あり過ぎるくらいにエリンは身内贔屓なしに天才の部類に入る

お前が1出来る様になるに対しエリンは20出来る様になる


そして一般的な冒険者なら5は出来る様になる。

リムお前には才能がない、お前は冒険者になる事は出来るが冒険者にはなれないだろう


難しいかもしれんがいつか分かる

そしてその時にお前が絶望してしまうのではないか。俺はそれを心配している。

俺は知っている。どれだけ努力しても届かない場所があると


真の強者には小手先では勝てない


本当の天才とはそう言った奴らだ

此方の努力を嘲笑うかのように、天才はすぐ出来る様になる


才能とは時に凶器になる周りを無意識の内に傷つけてしまう本人にそんなつもりは無くてもそう解釈してまい絶望するのが人だ


そんな人を父さんは知っている。父さんはまだ才能がある方だった、だから頑張れた


そしてリム、お前はその凶器で傷を付けらる側の人間だお前は耐えられるか?お前は一番下で他の人はお前よりも才能を持っている


リムお前はそれでも冒険者になるか?

・・・・・僕は












空に赤い光の玉をが上がったどうやら戦闘中のパーティの中には魔法を使える人がいる様だ

赤い光は他の冒険者の力を借りたい時に使う色だ

どうやらピンチらしい


「2人の意見を聞きたい。今近くで誰かが戦闘中らしいそこで俺たちの取る行動は2つ。

一つ今戦っている誰かに合流して協力するか、

二つ逃げる。

一般の冒険者なら逃げるが正解だ。どんな危険があるか分からないからね。死んだら意味がない生きて帰らないと冒険者じゃないから。それに僕達はFランクだ助けに入っても何が出来るか分からない。もしかしたら、ただの邪魔にしかならないかも知れない。それで2人はどうする?」



2人は赤い光を見て少しの間黙って考えていた最初に声を出したのはレートだ


「俺はお前に着いていく」


どうやら俺がどっちを選んだかわかっているようだ

レートの言葉に何も返さず静かにプルの言葉を待つ


「ぼっ僕は反対だよ!魔法使いがいるのに救難の信号を上げるなんて、どう考えても強敵じゃないか!

行っても何も出来ないよ。何でだよ何でそう考えられるんだよ。それに他の冒険者が救助に行ってるかもしれないしさ」


また空に赤い光が上がった

どうやらまだ他の冒険者は行ってないようだ


「知ってるだろ?僕は弱いんだこの中で一番「知ってるさプルが一番強い事くらい」っな!何を言っているんだリム僕が強い?冗談はやめてくれ!

ねぇ逃げようよ2人とも」



困惑した声を上げて泣きそうな顔でプルは言う


「お前は待ってろ俺とリムでちょいと倒してくるからよ」

レートはプルの髪をわしゃわしゃし

リムに近づく


「プルは焚き火の所で待っていてくれ大丈夫いざとなったらこの玉を地面に投げれば暫くモンスターは寄ってこないよ

使った後は口で呼吸するようにそれと服も洗わないと街に入れないかもね」


リムはバックから黒い玉を取り出し座っているプルの横に置く

それから赤い光が上がった方向に走り出した。



「ダメだよ!行ったら死んじゃうよ!二人がいなくなったら、またっ・・・・・・・に」








光の方向に走り出して戦闘の音が微かに聞こえてきた

気づけば手汗が酷い、どうやらかなり緊張してるみたいだ


「リム勝算はあるのか?」


レートは横に着いて走りながら聞いてきた

それはもちろんだよレート君


「ない!」


キッパリ言う俺にレートはだろうなと言った感じで笑ってた


「だと思ったぜ、全くお前は相変わらずのバカだな。冒険者が勝算も無く他の冒険者の助けようだなんてそれにFランクの奴がよ」


「そう言うレートは何なんだよ、バカに着いてくるバカってやつかい?それにプルにも言ったけどレートも本当は強いのに何でFランクに留まってるの?」


俺が言った事に意味が分からんと言った表情をするレート


「プルが強いのは同感だが俺は強くないぞ?」


まぁそう言う事にしておこう

どうやらかなり近くまで来たようだ音が近い


「行くぞレートと気合い入れろ!」

「しゃーうはうはだー!」
















どうしてこんな事になった

今日は師匠のめんどくさい課題で夜にだけ咲く夜桜の蜜を取りに来たのにどうして、どうして


こんなゴリゴリ犬の襲われないといけないのよ

ひっ!

ヤバイです。

あのゴリ犬のパンチ地面が1メートルくらい沈んでいるじゃないですか!

あんなの喰らったら即ミンチじゃないですか!


助けて誰か〜!師匠の嘘つき!もしもの時は赤い光を空に撃てば助けに来るって言ったのに全然来ないじゃないですか〜

はっもしかして寝てます?


私死にました〜そもそも魔法使いが前衛も無しに近距離のモンスターの相手なんて出来る訳ないじゃないですか。そんなのお師匠様しか出来ないですよ。


はっ私詰んでる?詰んでます!マナもあと2割くらいしかないし移動上昇の魔法もあとどれくらい持つか分からないし、パンチもギリギリで避けすぎてもう限界なんです。


詰みました〜

誰か助けて〜何でもするから神様ーお師匠様ー!



「うはうはだー!」


っ!誰か来てくれた2人の冒険者っぽいです助かりました〜早く助けて下さ〜い

ありがとう神様!!


「たっ助けて下さ〜い!もう限界なんですぅ〜!」














レートと一緒に着いて見たら女の子が1人でゴリゴリの犬の相手をしていた。

レートはうはうはだーと言いながら森を出た

どうやらあの犬のパンチで木が無くなり少し拓けた場所になっているようだ

その証拠とばかりに潰れた木や陥没した地面が出来ている


「たっ助けて下さ〜い!もう限界なんですぅ〜!」


魔法使いの女の子がこっちに走ってきたゴリ犬を連れて


・・・・どうする取り敢えずあの犬は近距離が得意な感じだ。だとすれば勝算は・・・・



「レート悪いが少し鬼ごっこでもして時間を稼いでくれるか?それと・・・いや何でもない」


「任せろ足には自信がある!それとわかってる無理はしねーよ

来いやーゴリ犬お前のパンチ全部避けてやるぜー」


レートがゴリ犬の注意を引きつけいるために大きな声でやつをの注意を引く

ゴリ犬の注意を引けている間に魔法使いの女の子に声をかける




「大丈夫ですか?」


魔法使いの女の子は涙と鼻水を出しながら俺の腹に突っ込んで来た

痛い


「ありがとうございますぅ!助かりました〜!

もうマナも限界であと数分遅かったら私ミンチになってました〜」


そういいながら腹に顔を押し付けてくる


「それは良かった間に合って取り敢えず二つ聞きたい事があるんです。あなたはあとどれくらい魔法を使えますか?あとあのゴリ犬を効果のある攻撃魔法はありますか?」


そう言うと彼女は俺の腹から顔を上げて


「魔法は補助系は2回くらいと攻撃は1回ですぅ。

あのゴリ犬に効く魔法は有ります。私のオリジナルなら必ず効きます」



その目を見て確信した彼女の攻撃なら届くと


あのゴリ犬の名前は忘れたけど似たやつは知ってる確かB級モンスターに似たやつがいた

強敵だけど可能性はある!



「ありがとうございます。これから作戦を伝えます」


レートの助太刀に早く行かなければはらない彼女に素早く告げる


「少し言いにくいんですけど私のオリジナル魔法は時間がかかります。それに詠唱中の私は殆ど動けません。だから一度でも中断したらまた始めからです。

そこは忘れないで下さい。

貴方と彼の負担が大きいのは重々承知しています。

30秒どうかお願いします。」


「大丈夫です。レートは足があるし俺は少しはタフですからではお願いしますね。準備が出来たら声を掛けて下さい」


彼女の返事を待たずにすぐさま駆ける




ゴリ犬の攻撃を避ける、避ける


しかし気がつけば自身が血だけになっていた

このモンスターの攻撃は当たらなくて、地面に当たる衝撃だけで地面から石や砂がスゴイスピードで周り飛ぶ

レートはパンチ自体は喰らってないがパンチが地面に当たる衝撃で飛んでくる石や砂で頬は切れ身体のあちこちから血が出てポタポタと地面に落ちていた。


ヤバイな1人はちょっとキツイ血もかなり流したこのままじゃその内当たる

あんなパンチを喰らったら俺は一発で終わりだ


最悪の姿が頭をよぎる

レートはこの僅かな時間の中で何度も死の拳をギリギリで避けてきた

これは彼の足の速さあってのものだ、だか何度も避ける度に身体は傷つく、その度に体力と精神力は削られる

その結果






しまっ!!

レートは自分の血で足を滑らせた、急いで体制を整えようとしたが死の拳が直ぐ目の前まで来ていた。

パンチがスローモーションで来るのが見える

自身の死の気配が見える


あと少しで当たる時に見慣れた背中が急に見えた


「待たせた」







リムお前はそれでも冒険者になるか?

・・・・・僕は

僕は冒険者になるよ。


父さんの話は難しくて僕にはよく分からないけど

取り敢えず僕は物語に出てくるようなスゴイ人にはなれないって事はわかった

でもね父さん、父さんは一つ勘違いをしてるよ僕は物語に出てくるような英雄になりたいじゃなくて、大切な人達を守れる人になりたいんだ。


・・・・・・わかったリムに俺の技を一つ教えよう

誰かを守るのに使える、だがリムの場合はこの技のみを極めなければならない、そうしなければ完全な体得

をする事は無理だろう

リム次第ではあるがこれを完璧に体得することが出来れば必ずリムの夢は叶うはずだ


技の名前を教えよう、技の名前は























天乃守(アマノカミ)





リムは剣を上手く使いパンチを受け流した

右のパンチを受け流されたゴリ犬は体制を崩し一回転して背中から地面に倒れた


「おせーよバカ野郎、全く今死にかけたわ

コイツのパンチは一度でも当たれば即アウトだ

そして痛って!この衝撃で飛んでくる石や砂だ!体力がどんどん削られる」




手を出してレートが立ち上がるのを手伝う

近くで見るとレートの限界は近そうだった肩で息をし血で服が紅くなりつつあった

俺はレート半分したボナナを渡し、半分を自分が食べた


「レート俺たちの仕事は時間稼ぎだ!時間を稼いだら彼女が攻撃魔法で決めてくれる!

レートは少し休んでくれ交代でゴリ犬の相手をするぞ」


ボナナを無理やり呑み込み背中越しにレートをに告げる

後ろからレートがわかった、と声が聞こえた





リムこの技は相手の攻撃の力を利用する技だ

つまり受けに徹する

正直これはかなり怖いぞ相手の攻撃を受けないといけないからな

それに武器の耐久も必要だリムが完全に体得すれば武器が壊れる事は無くなるが

最初からは無理だ、だから始めは剣に闘気を纏うところから練習だ


闘気とは身体の中にあるマナを表面に纏わせる技だがリムは剣だけに纏わせる、普通は全身に纏うがリムは魔力も少ないから全身に纏って戦うのは効率が悪い


ちなみにこのマナを外に出し違う質に変える事を魔法と言う。

まぁこれは天性のものだから努力じゃどうにもならん




「くっ!天乃守(アマノカミ)


あれから7年俺はこの技のみを修行してきた

だけど7年かかってもまだ不完全だたった2回しか使ってないのにもう剣が刃こぼれしている

それに体内のマナの感じ的にあと5回くらいか、いや剣の感じだとあと2〜3くらいか


ダメだなやはり天乃守(アマノカミ)を使うのはまだ早かったようだな

彼女の詠唱もあと、どのくらいかかるか分からない

しやはりダメージ覚悟で避けるしかないか

レートもこれ以上は危ないしあの出血ではこれ以上は危ない

何とか彼女の詠唱が終わるまで堪える!






魔法使いの女の子は焦っていたまだ詠唱を始めて10秒で1人は血だらけ。

もう1人は先程の技は使わずゴリ犬の気を引くためにギリギリで避けて・・・いや剣を上手く躱しているでも少しずつダメージを負っている剣も限界が近い様に見える


あわわわ

ヤバイですぅ〜

私の詠唱が終わるまで何とか耐えて下さい〜

名前の知らないお2人さん。貴方達が倒れたら本当にもう終わりですぅ〜

私も急ぎますからお願いしますぅ




ゴリ犬はイライラしていた先程から攻撃が当たらず

避ける小さな獲物に少しずつダメージは入っているがもう我慢の限界である。早く己の拳で拳で拳で!!!

今度こそ拳で潰す為に





っ!攻撃パターンが変わった!右のパンチばかりだったのが左も使い横や下からパンチを出すよになった

くそっ!このゴリ犬頭が良い。

これはマズイ!この調子じゃ遠くない未来で確実に当たる!出血もかなりしてるし

このままじゃ間に合いわない




「しっかりしろ!リム!さっきの技を出さずに避けるってことは理由があるんだろう?少しは回復したし

これからは2人で時間を稼ぐぞ!」


ありがとうレート、君のおかげで奴の気を引くのが楽になる


「レート攻撃するのは禁止だおそらくコイツに僕達の攻撃は効かない!」


横からくるパンチを屈んで避ける


「どういうことだ?」


レートも上からくるパンチを避けるしかし足が縺れてバランスを崩す

チャンスとばかりにゴリ犬は右の大振りのパンチを繰り出す


天乃守(アマノカミ)!」


急いでレートの前にいき天乃守(アマノカミ)を使う

もう剣が限界だおそらく次使ったら剣が折れる


ゴリ犬は怒っているのか背中を地面に付けたまま叫ぶ


「レート!君はもう下がれこれ以上は死ぬぞ!俺の技はあと一回で剣がダメになる。」


レートはもう限界だ立ち上がるだけでふらふらだ


「うるせーお前も、もう限界だろうが!あと一回もどうせ嘘だろリム!お前嘘付くとき拳を握る癖があるんだぜ」


「なっ!そんな癖あるのか初めて知ったよ。

そして君には敵わないなぁ。マナも剣もあと一回はいけるけど、僕の身体の方にガタがきたんだ、だからもう出せない。次また君が倒れたら助ける事が出来ずに俺とレートは2人ともやられる。今回の作戦は囮役2の人が死ぬと終わりだ。だけどどちらか生き残ったら作戦の成功率が1%でも上がるか?それは君だレート

一番足があり避けるのが上手い君だ。

現に僕はもう肋骨が折れて、両腕はヒビが入っている状態だ君はまだ骨は大丈夫だろ?」


僕はゴリ犬から目を離さず背中越しに折れた肋骨を触った


「馬鹿野郎が!お前それでいいかもしれないが、俺は許さないぞお前が死ぬのは、お前が死んだらお前の家族に殺されるわ!だからお前は生きる、そして俺も生きる。そしてあのクソ犬を倒す!

だから俺はお前を守るしお前は俺を守る、簡単だろ?」


レートは相変わらずめちゃくちゃだね

それが出来ないから君に下がって欲しかったのに

まぁ死んだら父さんと母さん怖いしエリンが泣きそう

にだし頑張るか



「レートまだ走れるかい?正直俺はもう限界だこの作戦が上手く行かなければ、正直もう終わりだそんな無茶な作戦を一緒にやってくれるかい?」


「当然だ!」


流石は相棒作戦も聞いてないのに良くそんなにいい返事が出来るよ



「レート耳を貸してくれ」


レートの作戦を伝える


「いや死ぬわ!俺が一番危険だわ」


「でも俺の頭じゃ今はこれ以上は思い浮かばないよ

それにレートなら出来るよ

そうだろう親友。暴走のレート」


その言葉を聞いてレートは目を大きく広げた


「リムよく覚えてたな、そんな昔のこと・・・・・・ったく分かったよやってやるよ。死んだら毎晩出てやるからな覚悟しとけよ」


「頼んだよ!レート」


当然だよレート、僕は君の親友で仲間なんだから

それに大丈夫君は凄い奴なんだから



レートは立ち上がったゴリ犬に全力で走り始めた




いっけーレート!!

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