1.4
気がつけば太陽はかなり上がっていた、どうやら少し遅れたようだ
ギルドの入り口からは冒険者が続々と出ている。
それに入り口の横にはいつもの一緒に戦う仲間が待っていた。
「あっ、おーい!リムおはよう」
こちらに気付き手を振ってきたのはメンバーの1人、 プルメリアだ
一見女の子に見える程の容姿をしているが男だ、もう一度言う男だ
初めて会った時はびっくりしたものだ
銀髪で薄い青の瞳、150くらいの身長、何でこんな美少女が俺たちのパーティに入りろうとしてるんだ?ドッキリか?
と疑った程だ、まぁその時は俺とレートと2人だけだったし断る理由も無いから喜んで入ってもらった。
ちなみにプルメリアは長いから俺たちはプルと呼んでいる
「待たせてごめん、人が多くて時間がかかった」
「けっ
おせーぞリム、もう少し遅かったら今日の昼はオメーの奢りするところだったぞ」
今俺に指を指しているのは
もう1人のパーティメンバーであり最初の仲間の
レートだ、彼はモル族の少年で歳は俺と同じで14歳
身長は俺とほぼ同じたがレートが少し高い、深い緑の頭に 緑と赤のオッドアイが特徴だ。
モル族は全員オッドアイでありパワーとスピードが持ち味の種族だ。
ちなみにプルメリアも14歳だ
「それは危なかった、レートはよく食うから俺の財布が無くなるところだった。
それで今日の依頼は何にしたんだ?もう選んでるんだろ?」
「それがね、僕が来た時にはレートがもう依頼書を選んで受付を済ませていたんだ、依頼内容もリムが来るまで秘密って言うし僕も早く知りたいんだよね」
流石はレートだ仕事が早い
プルと俺はレートにどんな依頼を受けたのか目で早く教えてと訴えた。
レートはふんっと鼻息を荒げてここじゃ目立つから移動するぞと言って1人歩き始めた。
俺とプルは互いに顔を合わせて頷きレートの後を追いかけた。
少し歩き人通りの少ない路地裏に着くとレートは振り返り依頼書を広げて見せてきた。
何々・・・・・・・こっこれは!!
「ただの薬草採取だった
・・・・・レートよそれは何時もやってる依頼だよ」
俺たちはランクFの冒険者だ
ちなみにランクは上からS.A.B.C.D.E.F.と7階級ある
つまり俺たちは最下級冒険者なのだ
これまでの主な依頼は薬草採取とスライス狩りが殆どだ。
どうして何時もしている依頼をこんなに勿体ぶったのか
横を向けばプルもどんなリアクションを取れば良いのか困った表情をして冷や汗を流していた。
まぁそうだよな、そんなリアクションに困るよな
・・・・よしやっぱり今日の昼は奢ろう、レートの好きな肉を食わしてやろう疲れているレートには肉が一番だ。
「レート、今日の昼はレートが好きな肉にしよう」
レートの手を握り暖かい目で優しく伝えたプルも同じく、俺とレートの手を握り何度も頷いていた
「どっどうしたんだよ、お前ら何でそんな暖かい目で俺を見たんだ?もっと驚けよ、こんな美味しい依頼そうそうないぜ?」
「レートやはり君は疲れてるんだね。大丈夫だよ、僕達はパーティだ悩みがあるなら相談してほしい、大丈夫僕もリムも君を見捨てたりしない」
「あぁプルの言う通りだ悩みがあればいつでも相談してくれ」
レートは2人が何を言っているのか分からなかった、
おかしい今見せている依頼はゴールデンスライムの討伐の依頼の筈だ、
このスライムは体の中に金の核を持っている為、儲かって楽に倒せるウハウハ依頼の筈なのにどうして2人はそんな優しい目で俺を見てるんだ?
おかしいと思い2人に見せた依頼を見るとその理由に気がついた
「あっ!!
間違えてた、違う違うこっちじゃない反対のポケットだった、ほら見ろゴールデンスライスの討伐情報だ」
「いいんだレートそんな嘘付かなくてゴールデンスライスの情報なんて年に数回しか出回らないレアなやつなんてそうそう出回らないよ」
「だから!それが今日の朝、出てたんだよよく見ろよほら!」
レートは手に持った依頼書を突き出し見せた
「わかってるよ、レートそんな夢を見たんだね」
「プルまで何言ってんだ?ちゃんと見ろよおらー!!」
レートは依頼書をリムの顔面に投げつけた
「痛!何すんだよレート、人が心配してるのに投げるなんてひどいじゃないか」
投げつけられた依頼書はリムの顔面に当たりプルの足元に落ちた
「うるせー!てめーがマジメに見ないからだろうがこっちはせっかく早くから行ってゲットしたのによ」
レートは歯を剥き出しにしなが怒っていた
全くこっちは心配してるのに何をそんなに怒ってるのか
「え〜〜!!!!!」
プルが突然大きな声で叫んだ
「何だ、何だ?どうしたんだよプル急に大きな声出してビックリするじゃないか」
プルは興奮しているのか何度も俺の肩をたたいた
痛いよ
「だって、だってほら見てよゴールデンスライムだよウハウハのやつだよ!」
「お前まで何言っんだ?疲れてるのか?」
「僕は至って元気だよ!ほらしっかり見て!」
プルは手に持った依頼書を顔に押し付けてきた
わかったからしっかり見るからそんなに近いと見えないから 息も出来ないから
レートがその事を伝えて自分の行動に気がついたのか
プルは顔を真っ赤にしてモジモジしながら手に渡してくれた
えっ可愛い
・・・・・・男だよね?男だよね?たまにプルは本当に男なのか分からなくなる時があるよ
しっかりろ俺!!
可愛いは神だが男の可愛いはなんなんだ!
はっ!
まぁ、その事はあとで考えるとして今は依頼書だ
うわークシャクシャだよ
えーとゴールデンスライムの目撃情報・・・・・・
「え〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!!!!!!」
おっ少し文字が増えた
展開が遅いかな?