一緒に暮らそう!
「うぅぅぅぅぅっ・・・。
グッスン・・・。
ヒック・・・。」
「坊主。男がメソメソ泣くモンじゃぁーねーぞ。」
「だ・・・だってぇ・・・。ヒック・・・。」
少年がようやく地下牢から解放されたのは三日三晩が過ぎてからだった。
取り調べと拷問と自白剤、ありとあらゆる手段で自白を強要されたものの、最初の供述以外に何もしゃべろうとはしなかった少年。
無論、屋敷の者達も独自に少年の経歴や名を調べようとはした。
だが、いずれも白だった。
名前も住所も年齢すらも、一切が謎に包まれた少年。
それが彼だった。
何よりも致命的だったのが、記憶の欠落。
所謂、『記憶喪失』と呼ばれる状態だったのだ。
「身寄りがねーなら、しばらくココに居りゃーいいだろが?
それとも何か?
オレの家じゃ住めねぇーってゆーんなら、も一回死ぬほどの目に合わせてやってもイイんだゼぇ・・・。」
「お、お爺さん・・・、め、目が・・・
目が笑って無いんですけどぉ・・・。」
政財界のドンと呼ばれ、数多の魑魅魍魎を相手にスゴ見を利かせて来たお爺さんの眼光のあまりの鋭さに気押された少年は、涙目になりながらも懸命に答えた。
「わ、分かりました。
ボ、ボクを、ボクをこの家に置いてくださいっ!!
ってゆーか、むしろお願いします。」
「お?
なんでぇ、素直じゃねぇーか。」
「だって・・・。
ボクには記憶が無いんです。
行く充ても、頼れる誰かだって・・・
居ないんです。」
「そうだなー 今は未だなぁーんも手掛かりねぇーもんなぁー。」
「ハイ・・・。」
こうして、桃から飛び出して来た少年は、お爺さんとお婆さんの家に居候することになりました。
めでたし、めでたし。
ようやく、少しだけ光明が見えてきたかな(?)と。
良かったらこちらもご覧いただければ~
『妹がヤンデレ過ぎて怖い件について』
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