『県都帝王覇者タクシー』をご利用いただきありがとうございます!
「あ、タクちゃん?
あーオレオレ。うん、うん、あ?
あ、うん。
とりあえずぅー、一本送ってくんない?
あ、うん。
うん。うん。
あー
『OKYM―CITY北区セントラル』
あ、店の方じゃなくて。
あ、うんうん。
事務所の方ねー。
あ。
うん。うん。
じゃ頼むわぁー
シクヨロ~!」
とりあえず、キジにタクシーを呼び出してもらうことには成功したらしい。
「サオリさん。
ここからは危険が一杯待ち構えている事でしょう。
僕が貴女をお守りしますっ!!」
キジがタクシーを呼んでいる間に、僕はサオリさんの美しい手を握りしめて、目を見つめながら告げてみた。
所謂愛の告白というヤツだ。
いや、これは美しい女性を護るための『愛の騎士の誓い』とでも言うのかな。
「人がタクシー呼んでる間に、ナニイチャついてんだよぉー?
あん?」
「いや、僕は『愛の騎士の誓い』をだな・・・・」
「二人ともっ! あたいなんかの為に争うんじゃないわよっ!」
あれ?
サオリさん、なんかノリノリじゃね?
◆
“ブッブーーーーッ!!”
三人でガヤガガヤとやりとりしてたら、タクシーが事務所の前に到着したようだ。
「とりあえず、下へ降りよう。
タクシーが到着したみたいだから。」
僕が提案すると、二人も素直に従ってくれた。
あ、このまま放置したいけど、未だ薬の影響が抜けきっていないのか、ボンャリとしたままな駄犬も、一応拾って行かなくちゃ。
「キジさん。ソッチ持ってもらえますか?」
「だから、ハヤブサだって・・・ あーもういいわ。
OK、オレこっち持つから、桃っち足な?」
「OK」
とりあえず、二人がかりで駄犬を運ぶ。
面倒なので、駄犬はトランクルームへ押し込んでおいた。
※実際にやると犯罪行為です。絶対に真似しないように!
『県都帝王覇者タクシー』
ツッコミどころが多い名前が書かれた一台の黒塗りタクシーが停車している。
「タクちゃぁーん、速攻来てくれて、アリガトーなー!」
「まあ、ハヤブサ先輩の頼みっすからねー」
ちょっと怖そうな感じのソリコミ入ったお兄さんが運転手だった。
「よろしくお願いします。」
僕は、ペコリと頭を下げて挨拶する。
何事でも、挨拶は基本だもんね。
「ああ、太郎さんっすね。
できる所までは、付き合わせて貰いまさぁ」
そうタクさんは、気さくそうに笑いかけてくれた。
この人、意外と良い人じゃないだろうか。
そんなタクシー実在する訳も無く・・・・(検索ではヒットしなかったけど・汗




