表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

天使の涙

作者: Francesca

僕は今朝、一人の見知らぬ少女に出会った。早朝、まだ薄暗いロンドンの郊外。湖のある大きな公園に出かけた。特に手入れのされていない、だだっ広い草原だけが広がっていた。



キラリ キラリ


雲の上で 何かが光っている


真っ白な 雲の中に 一部だけ

どんより 灰色の 雲がある


ポツリ ポツリ


宝石の欠片が 落ちてきた


緑の原っぱ 一面に


キラリ キラリ と輝く 雫たち


ひんやり 冷たい 雫たち


仲間はずれの雲から溢れ出た 宝石たち


誰にも拾われない 孤独な 宝石たち


ただただ 広い野原の中で 露と消えていく...



湖のほとりに、少女はいた。薄いクリーム色の髪とウサギのように赤い目。声を掛けるべきか、迷った。しかし僕は、ぼんやりと水面に映る彼女の顔を眺めていただけだった。ゆらゆらと揺れる水面。葉っぱが一枚浮かんでいるだけで、音はしなかった。静かに、時間だけが流れていった。どれくらい立ちつくしていたのだろうか。気が付いた時にはそこに、少女の姿はなかった。起きがけの太陽が水面を優しく、そして眩しいくらいに照らしていた。


キラリ キラリ と 七色に


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ