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魔法使い(30歳・♂・独身)の愉快な転生ライフ  作者: 九十九五十六
第一章 第二の高校生活と第二の転生者!?編
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第七話 童帝と不敗翁の毎朝の光景

頑張って今日も更新です!!


それにしても初めての戦闘シーン、書くの無茶苦茶難しかった!!

 ここはとある大きな道場。そこの中心、目の前に立つのは一人の老人。少し長めの白髭と、後ろでひとつに束ねた氷のような青白い髪。手には木刀を持ち、威風堂々と構えている。その姿には衰えなんて微塵にも感じさせない威圧感があり、少しでも気を抜けば一瞬でやられるだろう。


 気がつけば一瞬で間合いを詰められていた。急いで手に持つ木刀で受け止めて反撃に移ろうとするが、それより先に追撃が来る。そこからは防戦一方だ、木刀と木刀がぶつかり合い、激しい音が鳴る。まるで荒れ狂う濁流のような攻撃をなんとか凌ぎ、反撃に出ようとするがうまくいかない。相手の攻撃を防御するだけで精一杯だ、しかしこちらもやられてばかりではない。手に持つ木刀を横薙ぎに振るい、そこから体制を低くして足に回し蹴りを放つ。すると老人はその氷のような蒼目を細めて後ろに跳んだ。そこで体制を立て直して一気に距離を詰めて突きを放つ、流石に着地点を狙えば避けきれないだろうと思ったが、気がつけば手に持つ木刀は宙を舞っていた。そのことに驚いていると、首筋に木刀を突きつけられる。


「カカッ、まだまだ未熟よのう善次郎よ」


 先程まで歴戦の戦士にだって引けを取らない怒涛の攻撃をしていた老人は、先ほどとは別人のようにそう言って楽しそうに笑った。彼の名前は四季村(しきむら) 冬厳(とうげん)、リア充の祖父であり俺の師匠でもある。ちなみに四季村とは昔から武術を極めんとした武闘派一家であり、戦では常に功績を上げ『不敗』とまで呼ばれた一族だ。


「そもそもあんた相手に一度でも攻撃に移れただけで十分な成果だよ!!この老いぼれジジイ!!」


「ほう、そんな悪態をつける元気があるのならばまだまだいけると言う事じゃのう?」


 しまった!!このままだと丸一日地獄の特訓フルコースだ!!俺はこれから起こるであろう惨劇を想像してガクガクと震えていると、そこに救世主が現れた。


「おじいちゃん、善次郎さんだって学校があるんだからもう其の辺にしておいてあげなよ」


「おお、春香か、お主がそう言うなら仕方ないのう。ほれ善次郎、さっさと立て」


「助かったー!!ありがとう春香ちゃん、おかげで助かったよ!!」


「もう、善次郎さん!!いつまでもちゃん付けで呼ばないでくださいよ!!」


 そうは言っても昔からそう呼んでるから今更呼び方は帰れないんだな、これが。この子は四季村(しきむら) 春香(はるか)ちゃん、リア充の妹でこの孫バカジイさんの孫でもある。面倒見がよくって、気遣いができるから、ここで修行をするときはいつもお世話になってる。髪は薄いピンク色で肩のあたりで長さを揃えている、小柄だけどやっぱり虎の子は虎。大人しそうな外見に似合わず武術に優れ、むちゃくちゃ強い!!俺が彼女と戦っても流石に負けはしないけど、正直本気でかからないと負けるかもしれない。


「そういえば善次郎さん、今結構いい時間ですけど、学校は大丈夫ですか?」


 壁にかけられた時計を見ると8時ちょうどを示していた。やべぇ!!こっから全力でダッシュすれば間にあうか!?


「ヤッベ!!ありがとう春香ちゃん、それじゃもう行くよ!!」


「だからいい加減ちゃん付けはやめてください!!」


「善次郎、明日もまた来なさい。儂が徹底的にしごいてやるわ!!」


「もちろん!!そんなこと言って後で吠え面かくなよ!!」


「カカッ、言いよるわい!!」


 最後に捨て台詞をはいて勢いよく道場を飛び出る。タイムリミットはあと20分、…学校間に合うかな?

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