表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/19

序章

 邪悪な魔術師から捕らわれの女性を救い出す極々普通のファンタジー小説です。

 薄闇に包まれた室内、外は雨。

 雨滴が窓に叩きつけられる音に混じる自分の荒い息遣いが、随分と遠くに聞こえる。

 先程まで聞こえていた怒声や悲鳴は、もう完全に途絶えている。

 硬い足音を響かせる悪魔の石像(ガーゴイル)に短く罵声を浴びせ、背負った矢筒から残り少なくなった矢尻を掴み出す。

 無機質な石の肌に傷ひとつつけられないとわかっていても、抵抗する(あがらう)術は他にない。

 石材とは思えない滑らかな動きで石像が床を蹴り宙を飛ぶ。

 全力で引き絞った弦から放った矢は、かわす素振りさえ見せない石像に軽く弾かれ床に落ちる。

 次の矢を番える暇もなく、振りかぶられた石の爪が目の前に迫り、次の瞬間意識が暗く染まった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ