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1 旅立ち

 夜明けの光が、まだ眠りの中にある里の輪郭を、白銀の糸で縁取るように描き出していた。東の空が乳白色から淡い薔薇色へと移ろう、その静かなグラデーションを、アルはずっと家の窓から眺めていた。


 三年間、一日も欠かすことなく続けた早朝の素振り。しかし、今日だけは木剣を握らなかった。その代わりに、彼は部屋の隅に置かれた、新品の革のリュックサックを何度も確かめている。

 中には、完璧な準備が詰まっているはずだった。けして多くはない食料と水筒。

 それから、道中で見つけた植物を調べるための分厚い図鑑、まだ見ぬ仲間たちと親しくなるためのカードゲーム、旅の思い出を入れるための小さな革袋、そしてリュックサックの半分を占めるほどの、甘いお菓子。


「よし」


 小さな声で気合を入れると、アルはリュックを背負った。思ったよりもずしりとした重みが、彼の肩に食い込む。それは、三年間という時間の重みであり、これから始まる旅への、確かな手応えのようにも感じられた。


 里の入り口には、すでに人だかりができていた。まだ薄暗い早朝だというのに、彼の旅立ちを聞きつけた里の人々が、それぞれの家の扉を開けて集まってきていたのだ。


「アル、これを持っていきな」


  ぶっきらぼうな声と共に、頑固者の鍛冶屋の親方が小さな砥石を差し出した。


「そのナマクラでも、ないよりはマシだろう」

「ありがとうございます!」

「アルちゃん、お腹が空いたらこれを食べるんだよ」


  いつも優しいパン屋の奥さんが、ずしりと重い干し肉の包みを彼のリュックに押し込む。子供たちは、憧れの眼差しで彼を見上げ、「勇者アル、がんばれー!」と声を張り上げた。

 三年前、皆が「勇者ごっこ」と微笑ましく見ていたアルの決意は、いつしか里全体の、ささやかで、しかし温かい希望へと変わっていた。彼のひたむきさが、大人たちの心を動かしたのだ。

 その人垣の中心に、父親と、母親が立っていた。

 母親は、無理に作った笑顔の端を何度も指で拭っていた。その指が微かに震えているのを、アルは見て見ぬふりをした。


「アル…本当に、本当に行くのね」

「うん。行ってくるよ、お母さん」

「これを…」


 母親が差し出したのは、温かい布に包まれた、焼きたてのパンだった。アルが一番好きな、木の実がたっぷり入ったパン。その香ばしい匂いが、鼻の奥をツンとさせた。

 父親は、黙って息子の肩を叩いた。その分厚い掌から伝わる温かさが、言葉よりも雄弁に彼の心を伝えていた。


 三年間、息子の突拍子もない決意を見守り続けてきた父親。彼の目には、諦観と、わずかな誇りと、そしてどうしようもない不安が、静かな湖の底の揺らめきのように混じり合っていた。

 そして、彼らには藁にもすがるような、一つの希望があった。それは、息子の持つ不思議な「悪運の強さ」だ。

 幼い頃、凶暴な森オオカミに遭遇した時も、アルが怯えることなく差し出した干し肉を、オオカミは満足そうに食べてどこかへ去っていった。

 崖から足を滑らせた時も、偶然真下に生えていた巨大なクッションキノコの上に落ちて、かすり傷一つ負わなかった。

 それは単なる幸運ではない。この子には、何か理屈ではない不思議な守りがついている。親だからこその、祈りに近い信頼だった。

 だが、彼らが本当に希望を託しているのは、アル本人ではない。アルが、その不思議な人柄で引き寄せるであろう、「未来の仲間」の存在だった。

 この不器用で、戦闘の才がまるでない息子を守ってくれるような、腕の立つ、そして心根の優しい誰か。 アルの旅の成否は、ひとえに「どんな仲間と出会えるか」にかかっている。そう信じることしか、できなかった。


「気をつけてな」


 父親が絞り出した声は、少し掠れていた。


「ああ!お父さんも、お母さんも、みんなも、元気でね!」


 アルは、一点の曇りもない笑顔で手を振った。その笑顔が、そこにいる全員の胸を喜びと痛みで締め付ける。 


 里のはずれ、街道へと続く道の入り口で、腕を組んだ人影が彼を待っていた。カインだ。

 朝日を背に立つ彼は、三年の月日を経て、すっかり精悍な青年へと成長していた。アルよりも少しだけ背が高く、鍛え上げられた体つきは、里の同年代の誰よりも大人びて見えた。


「…おい、アル」


 カインは、最後まで素直になれなかった。


「途中で泣きべそかいて、逃げ帰ってくるなよ。もし野垂れ死んだら、俺がお前の墓に笑ってやるからな」


 それは、彼が絞り出した精一杯の餞の言葉だった。自分のついた嘘が、幼馴染の人生を大きく変えてしまった。

 その罪悪感と、自分にはない「本気」を貫き通したアルへの焦燥感が、彼の心を複雑に絡ませ、こんな捻くれた言葉しか出てこないようにさせていた。

 しかし、アルはそんなカインの心中を知る由もなく、嬉しそうに顔をほころばせた。


「ありがとう、カイン!心配してくれてるんだね!大丈夫、僕は立派な勇者になって、必ず帰ってくるから」

「誰が心配なんか…!」


 カインが何かを言い返す前に、アルはくるりと背を向け、街道の向こうへと歩き出していた。その足取りに、迷いは一切なかった。


 あっけなく遠ざかっていく背中を、カインはただ黙って見送ることしかできなかった。アルの姿が、朝靄の中に溶けて完全に見えなくなった後も、彼はしばらくその場を動けずにいた。

 やがて、誰に聞かせるともなく、ぽつりと呟く。


「…馬鹿野郎」


 その声は、風に掻き消されて誰の耳にも届かなかった。カインは、悔しそうに強く握りしめた拳で、そばにあった木の幹を力任せに殴りつけた。


 アルの、生まれて初めての一人旅が始まった。

 里を出て半日も経つと、見慣れた景色はすっかり姿を消した。どこまでも続く緩やかな丘陵、地平線まで広がる青い空、そして、頬を撫でる風の匂い。その全てが、アルにとっては新鮮な驚きだった。


「わあ…!」


 目の前に広がる壮大な渓谷を見て、アルは思わず感嘆の声を上げた。赤茶けた岩肌を、エメラルドグリーンの川が縫うように流れていく。太陽の光を浴びて、水面がきらきらと宝石のように輝いていた。


「すごいなあ…!この景色、誰かに見せてあげたいなあ」


 彼は、まだ見ぬ仲間たちのことを思った。きっと、屈強な戦士や、物知りな魔法使いがいるに違いない。みんなでこの景色を見たら、どんなに素晴らしいだろう。

 彼は、空に向かって話しかけるように、一人で喋

り続けた。


 夜になり、道端に手頃な窪地を見つけて野営の準備を始めた。慣れない手つきで火をおこし、パチパチと音を立てて燃える炎を見つめる。

 昼間の賑やかさとは打って変わって、夜の森は静寂に包まれていた。時折聞こえるフクロウの鳴き声や、風が木々を揺らす音が、世界の広さと自分一人の心細さを際立たせた。


 母親が持たせてくれたパンをかじり、父親が教えてくれたように、見張りの小枝をいくつか仕掛ける。

 リュックからお気に入りのカードゲームを取り出してみたが、一人ではどうしようもなく、すぐに仕舞い込んだ。


「…一人だと、火を囲んでも、あんまり暖かくないや」


 焚き火に薪をくべながら、アルはぽつりと呟いた。もしここに仲間がいたら。

 二人、三人と火を囲んだら、きっともっと暖かいだろう。くだらない話をして笑い合ったり、明日の計画を立てたりするのだろうか。

 彼の孤独は、悲しみではなく、未来への期待の色を帯びていた。誰かと感動を分かち合いたい。その純粋な願いが、彼の旅の原動力だった。


 旅を始めて三日目の昼下がり。比較的開けた街道を歩いていると、前方の茂みがガサガサと大きく揺れた。アルはぴたりと足を止める。

(魔物…!)

 彼の心臓が、とくん、と一つ大きく跳ねた。緊張よりも先に、好奇心と、そして妙な高揚感が湧き上がってくる。ついに、勇者としての最初の試練が訪れたのだ。

 茂みから飛び出してきたのは、一匹のゴブリンだった。子供ほどの背丈だが、筋骨隆々とした体つきで、手には錆びた棍棒を握っている。

 緑色の肌を醜く歪ませ、よだれを垂らしながら、獲物を見つけた獣の目でアルを睨みつけていた。

 普通なら竦み上がる場面だろう。だが、アルは臆することなく、まず背中の大きなリュックサックをゆっくりと地面に下ろした。


 例の剣は、鞘もなく、ただ革紐で無造作にリュックの脇に括り付けられているだけだった。

 アルはご丁寧にもその革紐を一つ一つ解くと、ようやく錆びた剣を両手で恭しく抜き放った。

 その一連の動作は、まるで神聖な儀式のように、あまりにも悠長だった。

 彼はゴブリンにまっすぐ向き直ると、真剣な眼差しで告げた。


「君が、僕の最初の試練なんだね。勇者として、全力を尽くさせてもらうよ」


 彼はそう言うと、剣を構え、父親に教わった通りの型を、律儀に最初から披露し始めた。一歩踏み込み、剣を大きく振りかぶる。

 それは、彼が三年間、来る日も来る日も繰り返してきた、完璧な「型」の始まりだった。

 しかし、ゴブリンはそんな都合よく待ってはくれなかった。アルが二つ目の動作に移ろうとした瞬間、野太い雄叫びを上げて突進してきたのだ。


「あれ?」


 アルが間の抜けた声を上げた時には、もう遅かった。ゴブリンの強烈な体当たりをまともに受け、彼は枯れ葉のように軽々と吹き飛ばされた。背中を強く打ち付け、肺から空気が押し出される。


「うぐっ…!な、なんで…?型が終わるまで、待っててくれないんだ…」


 本気で不思議そうに呟くアルに、ゴブリンが棍棒を振りかぶり、とどめを刺そうと迫ってくる。絶体絶命。

 アルは咄嗟に地面を転がった。ゴブリンが振り下ろした棍棒が、先ほどまで彼の頭があった場所の土を抉る。土くれが顔に飛び散り、彼は必死で後ずさった。 だが、運悪く背後の木の根に足を取られ、無様に尻餅をついてしまう。

 ゴブリンが、勝利を確信したかのように甲高い雄叫びを上げ、棍棒を横薙ぎに振るうべく踏み込んできた。その瞬間だった。


「ぎゃんっ!」


 突如、ゴブリンが奇妙な悲鳴を上げた。アルが尻餅をついた際に偶然蹴り上げた石が、運悪くゴブリンの踏み出した足の真下にあったのだ。

 急に足の裏に食い込んだ鋭い痛みで、その巨体がぐらりと揺らぐ。

 バランスを崩したゴブリンの棍棒は、狙いを大きく逸れ、アルの頭上を通り過ぎてすぐそばの木の幹に深々と食い込んだ。


「ぐ、ぎぎ…!」


 ゴブリンが、足の痛みと幹にめり込んだ棍棒に気を取られ、必死にもがいている。好機だった。アルは震える手で、すぐそばに転がっていた錆びた剣を拾い上げる。

 恐怖で奥歯がガチガチと鳴る。だが、彼の体は、三年間繰り返してきた動きを覚えていた。

 立ち上がる時間はない。アルは尻餅をついたままの低い姿勢から、父親に教わった型――その最後の動作である、突き技を繰り出した。

 それは、実戦経験のない者の、ぎこちなく、力任せの突きだった。しかし、棍棒を引き抜こうと無防備に背中を向け、さらに体勢を崩しているゴブリンにとって、それは致命的な一撃となった。

 錆びた剣の切っ先が、ゴブリンの背中の中心、心臓の真裏を正確に貫いた。

 ゴブリンは信じられないというように、自らの胸から突き出た剣先を見下ろし、やがて力なくその場に崩れ落ちた。

 しん、と静まり返った森の中、アルはしばらく呆然と目の前の光景を見つめていた。やがて、事態を飲み込むと、彼はゆっくりと立ち上がり、埃を払いながら言った。


「…そうか!お父さんの言った通りだ!型は最後までやり遂げることが大事なんだ。どんなに体勢を崩され

ても、最後の突きさえ決めれば…!これが実戦…僕も、少しは成長できたのかな」


 彼は、自分の足が偶然石を蹴り飛ばしたことにも、ゴブリンが勝手に木に棍棒をぶつけたことにも気づいていない。

 ただ、自分の稽古の成果だと、固く信じ込んでいるのだった。


 最初の戦闘を乗り越え、アルの旅は続いた。

 街道沿いに点在する村々は、それぞれに違う顔を持っていた。 最初に立ち寄ったのは、広大な麦畑に囲まれた小さな農村だった。黄金色の穂が風に揺れ、のどかな風景が広がっている。

 しかし、村人たちの目は、よそ者であるアルを遠巻きに、そして訝しげに眺めていた。それでもアルは持ち前の人懐っこさで、畑仕事を手伝わせてほしいと申し出た。

 案の定、彼の不器用な手つきは、かえって農夫たちの仕事を増やすだけだったが、その一生懸命な姿に、村人たちの強張った表情も少しずつ和らいでいった。


 夜、村の集会所で食事を分けてもらいながら、アルは「魔王を倒す旅をしているんです」と胸を張った。 村人たちは一瞬きょとんとし、やがて堪えきれないといった様子で笑い出した。

 彼らにとって、魔王とは遠い昔のおとぎ話であり、目の前の風変わりな若者は、少し夢見がちな変わり者にしか映らなかったのだ。


 次に見えてきたのは、灰色の煙が常に立ち上る、活気のある鉱山の村だった。ここでは、屈強な鉱夫たちが挨拶代わりに肩をぶつけ合ってくる。

 アルは何度もよろめきながらも、その度に「ごめんなさい!」と律儀に頭を下げ、鉱夫たちを拍子抜けさせた。

 ここでは魔王の話をしても、「そんなもんより明日の飯の種だ」と一蹴されるだけだった。だが、親しくなった一人の老鉱夫が、別れ際にアルのリュックに硬い黒パンを一つねじ込み、「兄ちゃん、この先の森には行くんじゃねえぞ」と、低い声で忠告してくれた。 その目には、おとぎ話に対するものとは違う、本物の怯えの色が浮かんでいた。


 街道を進むにつれ、景色は次第にその彩度を失っていった。陽光溢れる丘陵地帯は姿を消し、空は鉛色の雲に覆われ始める。

 木々はねじくれ、まるで苦悶するかのように枝を伸ばし、道端には苔むした名もなき石碑が増えていった。

 そして数日後、ついにアルは目的の村へとたどり着いた。

 その村は、巨大な森の入り口に、まるでしがみつくように存在していた。森の木々が村のすぐ背後まで迫り、巨大な影を落としている。

 家々の窓は固く閉ざされ、道を歩く者はほとんどいない。村全体が、息を潜めて何かに怯えているかのような、重く、淀んだ空気に満ちていた。


「情報を集めなくちゃ」


 アルは、父親の教えを思い出し、村で唯一の酒場へと向かった。木の扉を開けると、燻した木と安いエールの酸っぱい匂いがむわりと鼻をつく。

 薄暗い店内では、数人の男たちがアルの姿を認めると、ぴたりと会話をやめ、値踏みするような、あるいは敵意のこもった視線を一斉に向けた。

 アルがカウンターに座り、当たり障りのないように食事を注文する。重苦しい沈黙が、彼の背中に突き刺さるようだった。

 やがて、一人の男が、堰を切ったように話し始めた。


「…まただ。昨日の夜も、うちの家畜がやられた。腹を裂かれて、内臓だけ綺麗に食われてやがった」

 

 その言葉を皮切りに、他の男たちも次々と口を開く。


「森の魔女の仕業だ…あいつの呪いに違いねえ」

「ああ。うちの畑も、ここんとこ作物がみんな根から腐っちまう。あれも魔女の呪いだ」


 魔女。その言葉に、アルの耳がぴくりと動いた。

 彼は、それとなく酒場の主人に尋ねてみた。


「あの、すみません。森の魔女って、何のことですか?」


 主人は、アルの顔をじろりと見ると、忌まわしげに顔を歪め、吐き捨てるように言った。


「旅の兄さん、知らねえのか。この先の深い森の奥にはな、人の血肉を啜って生きる、恐ろしい魔女が住んでるんだ。夜な夜な黒魔術の儀式をやっては、俺たちの村に呪いをかけてきやがる」


 別の客が、震える声で言葉を継いだ。


「うちのガキが、熱を出して寝込んでるんだが、医者様は『原因がわからん』て言うんだ。きっと、魔女が生贄にするために、魂を少しずつ抜き取ってるに違いねえ…!」

「そうだ、そうだ!数年前に森に入っていった腕利きの狩人も、気が触れて帰ってきやがった。『森の木々がこっちを見て笑う』だの、『赤ん坊の泣き声が聞こえる』だの、訳のわからんことを喚き散らして、最後には自分で自分の喉を掻き切っちまった…」


 噂は、村人たちの恐怖と憎悪を養分にして、おぞましい尾ひれをつけていた。それはもはや単なる噂ではなく、彼らにとっての紛れもない「真実」だった。

 しかし、アルの心には、全く違う感情が湧き上がっていた。


(すごい魔法が使えるに違いない!僕の仲間になってくれるかもしれない!)


 恐怖よりも、期待が大きく膨らんでいく。人を寄せ付けないのは、きっと、一人でいるのが好きな、少し人見知りな人なのだろう。

 そういえば、里の長老が言っていた。人の心や広範囲の土地にまで影響を及ぼす魔法は、本当に一部の優れた魔法使いにしか使えないって。

 村中の作物を枯らせたり、屈強な狩人の気を触れさせたりできるなんて、とてつもない魔力の持ち主に違いない。そんな人が仲間になってくれたら、どれほど心強いだろうか。

 子供の魂を抜くだなんて、きっと何か大きな病気を治そうとして、村人に誤解されているに違いない。

 アルの瞳が、キラキラと輝き始めた。


「教えてくれて、ありがとうございます!」


 彼は食事代を払うと、元気よく立ち上がった。

 村人たちの「死にに行くのか」とでも言いたげな、憐れみと侮蔑の入り混じった視線を一身に浴びながら、彼は迷うことなく酒場の扉を開け、夕闇が迫る森の方角へと、まっすぐに歩き出していった。


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