ノンセクシャルを知った時
私が“普通”ではないのだと理解したのは結婚してからでした。
親友の結婚から数年、私もそろそろ結婚したいと思い結婚相談所にて婚活を始めました。
ただ私は結婚=恋愛の考えではない人だったので、結婚相手に求めたのは“一生一緒にいられると思う、話が合う”ことでした。
実際婚活中何人かの方とデートさせていただきましたが、仕事の話も将来の話もそれほどせず趣味の話がほとんどでした。
そうやっていく中、素敵な人と出会いました。その人とはどんな内容でも話が合ったため話すのが楽しく、頻繁に会ってもいいと思える人でした。
結婚に向けて色々話していっても特に不安や不満がなく、この人となら一生一緒いられると感じ結婚を決意しました。
ですがやっぱり手を繋ぎたいキスをしたいとは思わなかったのです。結婚したいと思える人でもそういう感情が湧かなかったことが気になりましたが、それでも結婚を止めようとは思わずそのまま結婚し一緒に暮らし始めました。
そして初めての時が来たのですが、不快ではないものの気がのるわけでもなく特別な感情にはなりませんでした。
さすがにおかしいと色々とネットで検索しているうちに“ノンセクシャル”という言葉にたどり着きました。
“他者に性的欲求を抱かない”
それを読んだ瞬間すべてが腑に落ちました。ああ、なるほど、私はきっとそれなんだ、と。
自分の不思議にようやく答えが出て安心しました。