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 そうだ、リッツ!

 リッツなら……


「………………」


 リッツ!お前もかァッ


 ……リッツさえ、目を合わせてくれようとしない。

 しかも、なんだよ?

 その苦虫を噛み潰したような顔は。

 何を我慢してるんだ。

(もしかして、笑いをこらえてる?)


 俺、何か変な事した?


「ヒイロ」

 不意に柔らかな声が注いだ。

「それも旅の成果かな」

「えっと~」

 なんて答えればいいんだろう?

 質問の意図が皆目見当つかない。

「私の性癖にドストライクだ!」


 せ〜へき?

 じょうへき?

(城壁)

 国防……の話だろうか?


「国家のトップたる私とした事が、思わずいけない想像をしてしまったよ」


(いけない想像?)

 王様はミリタリーヲタクなのだろうか。

「ええっと〜」

 俺を見つめる王様の目がキラキラしている……ような気がする。仮面の下で。

「………………」

 俺、何かをものすごく期待されている。

「ヒイロ」

「ひゃい!」

 声が裏返ってしまった。国家のトップの期待という名の重責を背負うには、俺の背中は小さすぎる。

 しかし期待は、俺の意など介入する余地を与えない。


 ゾゾッ


 なに?なんだ?

 今、一瞬、背筋に悪寒が走ったのだが。



「これからは、私を『お兄様』お呼び」



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