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「ふひん」

 いいんだ、俺は礼儀知らずの勇者様で。

 これは明らかな公然猥褻罪ではないか。

 秘部をお見合い写真に混ぜたりして。


(いや、待て)


 たまたま、俺が変なお見合い写真を引いてしまったのではないか?

 これだけ山積みのお見合い写真だ。

 冷やかしや、愉快犯で、変な写真を混ぜてきた貴族がいるのかも知れない。

 現にこの局部お見合い写真を見つけるまでは、皆、美しく優雅で逞しい貴族達(♂)ばかりだったではないか。


 そうだよ!


 運悪く引いてしまった変なお見合い写真に乗っかって、ゼフィルさんが悪ふざけしてるんだ。


 気品ある貴族が、己が局部をひけらかす筈がない!


「ふっひー!」

「また興奮なさって。どーどー」

 だから俺は怒ってるんだってば。

「ひとまず落ち着きましょう。深呼吸しましょうか。はい、すーはー」

「すーはー」

「すーはー」

「すーはー」

「すっすっはー」

「すっすっはー」

「ひっひっふー」

「ひっひっふー」

「よくできました。それでヒイロ様、濡れてしまいましたか?」

「違うわッ」

「下着のお召替えは必要なし……と。」

「……」

「では如何なさいましたか?」

「さっきのお見合い写真の、ち」

「ち?」

「……んこ」

「んこ?」

「ちん!」

「んこ……ちん?名古屋コーチン?」

「ちゃうわ!」

 異世界にも名古屋コーチンあるのか?

「そうじゃなくって。チソ………………コです」

「チソ……コ。あぁ、チンコ!」

「それ!」

「で。ちんこがどうなさいましたか」

「からかわれているだけじゃないんですか」

「滅相もない」

 ブンブンとゼフィルさんは首を振った。

「皆様、本気ですからね。自慢のちんこ写真も添えておいでです」


(自慢♠)

 猥褻物を自慢しないでほしい。


「ニューンブル伯爵のご令息の写真は普通でしょう」

「あぁ、あれ。この辺りに落ちてないでしょうか……ありました。お見合い写真は通常、袋とじになっておりまして」



 …………………………へ?



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