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 思いやる気持ち。

 その形は一つではない。


 戦いから遠ざけようとする他者への配慮が思いやりじゃない、なんて事はない。


 けれど……


(同じ窮地に立つ事も、思いやりなんだ)


 踏みにじられたものを。

(取り返すには、誰かの力を借りちゃダメだ)

 己が自身が立ち向かってこそ、誇りは取り戻せる。

 与えられるのではなく、自分で掴むために。

 騎士は戦う。

 戦いに身を投じる。


「戦えと言った。だが...…」



 死ぬな。



 唇は確かにそう動いた。



「苦しめ!もがけ!足掻け!

私はお前達の苦しみを背負わない。お前達と苦しみを共にする。共に苦しみを分けるのが、私の生き方だ。

我が騎士団よ、我が手足となって矜持を貫け!」


 オオオォォオオーー!!


「苦しみの中で足掻いてみせよ!もがき、足掻く、お前達の今の姿こそ、我が誇りだ。

生きるために足掻け!」


 ウオオオォォオオーー!!


 腹の底から叫びが沸き立つ。

 戦いこそ生きる本能だ。


 生きるために戦う。

 傷つき倒れようとも、立ち上がって戦う。

 決意を込めた槍で。

 槍が握れなくなれば、拳で。


 オオオォォオオーーッ!!


 騎士達の拳が突き上がる。

 彼らの拳は生きる象徴だ。

 生き抜く覚悟だ。



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