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 ガギンッ


 首の骨が折れた音

 否

 もっと金属質な音だ。


 パラパラ、パラパラ……


 破片が落ちていく。



 お兄様の仮面の口許が割れて、薙刀の刃を歯で止めていた。


 カラン、カランカラン


「国の代表にしては脆いな。安物か?」


 歯で噛み砕いた刃が、派手な音を奏でて床に落ちた。



「ほう……身体強化魔法か」

「貴様は幸運だ。仮面が全て割れていたら、即死刑だった。しかし、仮面が全て割れなかったお蔭で……」


 ペッと口の中の血液を吐き捨てる。


「暫しの時を長らえる事を許された後に、死刑だ」

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