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「動力源は魔力です。魔力を供給すれば半永久的に動きます。芸術品として鑑賞して下さっても結構です。あるいは金塊にされても、価値が損なわれる物ではありません」
相国はささやかに、その目をすがめた。
「純金でできております」
黄金の鳥はお兄様の指の上でパタパタと羽を動かすと、再び広間の宙へ羽ばたいた。
二回旋回すると、ひらりと金の尾をたなびかせて……
「わっ」
ぽふん
俺の頭の上に降りてきて、羽を休めている。
「おやおや、お気に入りを見つけたようで」
「解せんな。これは我が勇者への貴公からの贈り物か?」
(我が……って!)
我が国の……って意味だよね?
「とんでもございません。陛下に断りもなく、寵姫様へ贈り物などと恐れ多い」
(寵姫……って?)
俺のこと??
………………
………………
………………
キャアァァアアー!!




