表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
月の鬼退治  作者: ペンシル カミラ
最終章 世界と螺旋
52/65

52

 影葦はその時、頭を角材で殴られたような強い頭痛を覚えた。その痛みは耐えがたく、胃が裏返ったような吐き気に苛まれていた。彼の苦しみは時間が引き延ばされたように続き、目の前の光景は時が止まったように動かない。なぜこんな目に合うのだ、と自身の運命を強く呪った。苦しみの中、影葦はある者の声が聞こえた。



「耐えよ、お前ならこの状況を覆すことなど、造作もないはずだ」その声は、自身に先見の明を授けてくれる師であり、同胞とも呼べる存在であった。



「ぐ…あ…な、ぜ?お前の指示はすべて果た…したっ、次…お前の…が」影葦は言葉を絞り出したが、もはや彼自身発声できているのかもわからなかった。



「敵方が想定以上に地上に干渉してきている。お前の苦しみは、敵の姑息な悪あがきによるものだ。我らがこれから、すべてひっくり返す時が来る」



「天よ、どのよに…打開す、か?」影葦は苦しみの中、一縷の希望に縋るように声を振り絞った。その顔には微かに笑みが浮かんでいた。「我は大いなることわりの一つ、目に見えぬ力、縁を統べる者の一つ。それが答えだ」



「耐え、ぞ…」




影葦が握っていた大太刀が怪しく光った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ