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月の王はかぐやから報告を聞いた後、安心した表情で会談の間から出ていった。閻魔大王を迎える時に巡る宮殿の要所を確認しに行くとのことだった。
王が部屋から出ていくと、宮仕えの者たちは「なぜ変装して…いや、なぜ私たちと一緒に作業していらっしゃるのですか?!」
「王のお召し物が質素なのはなぜですか?」
と質問攻めにしたので、かぐやは苦笑しながら「まぁ、まあ…っていうか近い!」と言って両脇にいた役人と官女を押しのけると、かぐやは「後で分かるよ」と意味深な笑みを浮かべた。
数刻後、月の世界に閻魔大王は地獄の鳳の背に乗り、虚空の中から現れた。
鳳は竜よりも大きな両翼を縮めて、隼のように宮殿前の大広間に急降下し始めた。