リハビリ作品『hentai』
彼は変態だ。ヘンタイ。
ただのヘンタイではない。
なんといえば言えばわからないが、なんとなくこんな感じだろう。
ヘンタイの最上級系で現在進行形。
たとえば、よく例えられるのは、フォークとスプーンの関係。
では、そこで、彼はそのどっちに含まれるか?というと……
彼は、テーブルクロスだ。いや、下手したらお皿なのかもしれない。
スプーンとフォークのガチャガチャ的なやり取りをニヤニヤしながら眺めて、濡れてるのが彼だ。
これだけでは、彼の説明不足?かもしれない。
では、違う例え。
本人に「美人に抱かれてる人形と、美人が着ている服、どっちになりたいか。」と聞いてみた。
彼は、こう答えた。
「美人に踏まれてる床になりたい」
まさかの斜め上の回答だ。
彼の思考は変態ゆえのちょっと理解できない。
もうちょっと肉付けしてみよう。
このままでは彼はただの変態なのか、変態ですらない変態未然の人なのか説明不足なところがある。
なら、彼は変態だ。と結論付けた方が世の中的に言われてる親切心なものだろう。
またしても、本人に「あなたが行きたい場所は、どこですか?」と聞いてみた。
そうしんだが、せいしん学園。と、答えた。
聞き覚えがない場所なので、詳しく聞いたところ………なんか訳がわからない単語と人名と地名をつらつらと言い出してきた。
困ったものだ。
いやはや、彼はよくわからない人。
私が取材した人の中で理解できないのに、彼の変態性はわかるような気がする人は初めて。
彼のことを、他の人にわかるように説明するなら、こう言えばいいのだろうか。
彼は、まじでイケメンだ。普通にイケメンだ。モテるに決まっている。
だけど…………
彼は、平然とし何くらぬ顔をして他人の目など気にせずにいとも簡単に自分の性癖を周りにしらしめる存在。
HENTAIだ。
これ以上の説明は、私としては無理だ。
説明する言葉と文表が出てこない。
ただ、彼は変態だ。
一目見れば、わかる。
と、思いたい。