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愛に飢えた魔王と独占欲の強い妃   作者: 時計塔の爺
第1章
5/14

ずっとそばにいて

お久しぶりです

めちゃくちゃ更新遅らせてすいませんでした‼️。

  (魔王城、主無き部屋)


  「突然ですがあなたを異世界召喚しました。あなたは今日から魔王です、これから二人で暖かい家庭をつくっていきましょうね♥️」


  「へ?」


  異世界召喚? 魔王?? 暖かい家庭???

  何を言ってるんだこの人は。

  やっぱり俺は死んだんじゃないか?

  それかドッキリの類いか。


  「いえいえ♥️あなたは死んでいませんし、ドッキリでもないですよ♪」


  ドキ!!!


  (まっまさか、心を読まれたのか!!)


  「うふふ♥️、菊地楼さん、今私が心を読んだと思ったでしょ♪」


  「ッ!!!、なっなぜ?」


  「うふふ♥️、顔に書いてありますよ。

  菊地朗さんったら慌てちゃって、可愛いところありますね♥️」


  なるほど、表情から読み取ったのか。

  言われてみれば俺の顔が鏡を見るまでもなく赤くなっていることがわかる。

  ならばポーカーフェイスを貫いて話を進めた方が良さそうだな。


  菊地楼はそう考え、顔を真顔にしラニラと向き合った。


  (これで表情は読まれない)


  だがしかし、目線の先にいるラニラは、頬を紅に染め、うつむきながら目線を床と菊地楼をいったり来たりさせている。


  「どっ、どうかしましたか?ラニラさん。」


  俺は様子のおかしい彼女に心配の声をかける。


  「いっいえ...菊地楼さんの真剣なお顔がかっこよくて、ラニラは目を会わせられません。」


  「グッッッッハッッッ!!!!!!」


  5分もたたないうちに菊地楼のポーカーフェイスはあっけなく崩れさった。


  もっもう、ポーカーフェイスとかどうでもいいや。これ以上何かしたら、話が前に進まない、とゆうより俺の精神がもたない。


  菊地楼はラニラのペースから抜け出すことができないとわかり、諦めて話を進めることにした。


  「ラニラさん、異世界召喚と言うことは、僕は今異世界にいると言うことですか?」


  「あらあら失礼しました。私ったら、まだ全然説明してなかったですね。」


  菊地楼の疑問を聞き、ラニラは我に帰り、身なりを整えた。


  「えっと、ご説明しますね。

  先程も言った通り、ここはあなたから見ると別の世界、つまり異世界です。さらにこの世界の住人はこの場所を魔界と呼んでいます。」


  「!!!魔界ですか!!!」


  何てこった。

  魔界と言ったら変な化け物がうじゃうじゃいて、マグマが地面から吹き出してるイメージしかない。

  俺はとんでもないところに召喚されたようだ。


  俺の反応を見て、彼女は微笑みながら


  「ええ、ここは魔界、中でも私たちが今いるのは魔王城です。あなたはこの城の主、いわば魔王となり、この魔界を治めなくてはいけません。その前に私と結婚して、家庭を築かないといけませんね♥️」


  何か今聞き捨てならない事が聞こえたぞ。

  俺が魔王になって魔界を統治する?

  結婚?

  何で?


  「何でって、そうしないと菊地楼さんが私を置いてどこかにいってしまうじゃないですか~♪

  そうなったら私はまたひとりぼっち、そうなる前に私の手で菊地朗さんを殺すことになってしまいますからね。うふふ♥️」


  まるで歌うかのように、目を細めながら言った彼女の言葉に俺は不思議と恐怖は感じなかった。

  むしろ逆にもっと彼女に惹かれていた。

  一見脅しととらえられるこの言葉、しかし俺は知っている。

  心が狂った母さんがよく俺にいってきた。


  ◇◆◇◆

 

  「龍一郎さん、何で私の料理を残しちゃうの?私の事が嫌いになったの?食べてくれないと私があなたを料理することになっちゃうわ。」


  「どこへいくの!!、私をおいていかないで!。その扉をくぐるなら、あなたを殺して私も死ぬわ、そうしたらずっと二人でいられるもの。」


  ◇◆◇◆


  少しでも料理を残すと、朝学校に登校しようと靴を履いていると、母は俺を父さんだと思って包丁を突き出してそういっていた。


  そして今は目の前の彼女からそういわれている。

  だが、あのときは母は俺のことは眼中になく、その愛は父さんに向けられたものだった。

  でも今は違う。

  彼女の眼には俺が映っている。

  その言葉は俺に向けられている。

 

  まだお互いのことをわかっていない。

  だから俺には彼女の過去がわからない。何があったのかわからない。でも彼女がいつも孤独だと言うことは感じられた。愛に飢えていることが感じられた。

 

  「菊地楼さん、魔王になってください。魔王になって私と一緒にいてください。私を一人にしないでください。 一緒に魔界で、この魔王城で暮らしましょう。」


  暗い笑み、俺しか見えていない瞳、愛に飢えた言葉。

  俺はベットから起き上がり床に膝をつき彼女の手を取り、


  「まだお互いのことなにも知らないけど、俺はあなたのそばにいましょう。あなたが俺を愛してくれる限り、俺はあなたに孤独を感じさせないように。」


  そして俺は彼女の右手にキスをした。

  本人は最初は驚いたが、すぐに目に涙をうかべて、


  「はい、よろしくお願いします。」


  俺は気づかなかった。

  その時すでに、不幸の種がまかれていることに。

話をまとめるのが難しい。

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