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傀儡幻術師の異世界生活  作者: 探索者T
1章 異世界人の小さな奮闘
2/18

1話 一等のない抽選

「はぁ~。

みんなも苦労するわねぇ」


誰かの声、見知らぬ床に

倒れているクラスのみんな。

起きている人は...まだ一人もいないようだ。

苦労するとはどういうことだろうか。

声の主はどこなのだろうか。

凛とした、透き通ったきれいな声だった。

風鈴のように、聞いてもそのおとは

すぐになくなり、だが心と耳に何故か

残っているような気がする、美しい声だ。


「あら、お目覚めさん第一号ね。

上よ、今あなたの上の方にいるわ。」


驚いて上を見る。

そこには女性がいた。空を飛んでいる。

風もない、ここが何かの空間であるかさえ

危うい場所かもわからない所で

浮いている。

きれいな女性だ。

金髪の髪を肩甲骨の下までのばし、

吸い込まれるような紅い眼はまだ

一樹の顔より少し上を見ている。

整った鼻筋、顔、スラッとした体。

身長は、一樹より低いくらいだろうか。

頭に乗せた草冠を弄っている。

白をベースにし、金の装飾が所々にある

その清楚感溢れる服は、彼女の美貌を

よりいっそう引き立てていた。

あいにく一樹は女性という生き物に

少ししか興味がないため、表現は

ここが限界だろう。


「あんたは誰?」


と、問う。いや、実際結構勘づいてる。

この神秘的かつなにもない空間。そして

きれいな女性、さもすべてを悟っているような

口調。おれの中二頭脳がそう叫んでいる。

ラノベのテンプレ展開。女神様の

ご登場だ。


「私?私はアリステア。

アリステアという世界の最高神よ。

よろし.....!!」


そのタイミングで言葉に詰まるなよ。

あともう一息じゃないか。『く』だけ

じゃないか。がんばれよ。

ていうかどうした?顔なんか火照らせて。

神様は熱をひかないだろうし、なんか

まずいことでも思い出したか?


「よ、よろしく。」


うん。よろしく。

やっぱ女神だったか。

詳しくはみんなが起きてからでいいや。

そのときにしっかり聞こう。




そのやり取りの後、3分ほどで

全員が目覚めた。

さて、女神様のありがたいお言葉の

始まりだ。


「では皆さん。突然の出来事で

驚いているでしょう。結論を一言で

申し上げます。私の統治する世界、

アリステアにて、カラサギスという

王国が禁術である勇者召喚を

おこないました。不運にも、あなたたちが

その対象としてここにきてしまったのです。」


全員の顔をついてきているか

しっかり確認する。

細かい配慮ができてていい人だ。

だが何故か、何故か先程のように

声がでない。


「そして、今のままあなたたちが

異世界へと行っても無能だなんだと呼ばれ、

不遇を受ける確率が非常に高いので、

これから私が一人につき最高2つ、

抽選で強力なスキルを与えます。

その力を使い、どうか、無事に

生きてください。」


手のひらに一枚の紙が出現した。

丁寧におられている。恐る恐る、

その紙を広げていく。


<スキル 傀儡子> <スキル 幻術>


お、どうやら2つ決まったようだ。

所々でみんなもガッツポーズを決めている。

傀儡子...俺らしいスキルが来たものだ。

だがお陰で結構異世界が楽しそうだ。


「みなさん、素晴らしいスキルを

受け取れたようですね。

その力でどうかご無事でいてください。

ではそろそろ時間の限界です。

どうかご武運を...」


みんなの体が光だし、

一人づつ消えていく。消えて消えて消えて...

ってえ?俺は?


「あなたには残っていただきました。」


あ、喋れそう。


「なんで?」


「理由はただひとつ...



















一目惚れしました!どうか、私の

夫になってくださいまし!」


・・・はい?

求婚?でいいのかな?女神から?俺に?

俺に?俺にぃぃぃ????いやいや、

いくら神様でももうちょっと手順を踏もうよ!


「あー、いや、嫌って言う訳

じゃないんですけど...

もうちょっとお互いを知ってからの方が

いいのでは?」


「は!私としたことが

早とちりしてしまいました。

申し訳ありません。分かりました。

その代わり!死なれては絶対に困ります!

あなたにだけ特別に

いくつかのスキルを与えます。

これとこれと~あとこれと~これも!」


「え!?多くない!?」


「受け取ってくださいまし!」


え?ちょっと待って!

なんかアリステアさんの手に

螺旋丸みたいなやつできてんだけど!

え?投げないでくれる!?

あ、ちょ、うごけない!

あ、あ、あ、アーーー!!!


<スキル 鑑定 隠蔽 防腐高速化 人形主

念話 不屈 攻撃耐性 癒しの陣 採取採掘が

追加されました。>


「なんか色々入ってきた。」


「はい。あなたはもともと覚えている

スキルが多く、魔法の才能が異常に元々高かったため非常に強くなっております。

これなら死ぬことはきっと無いでしょう。

ステータスを見ていただけませんか?

ステータスと念じるだけでよろしいので」


「はい。」


ステータス


名前 海良一樹 年齢17

矛320 盾400 魔4000 精9000

スキル

裁縫10 木工10 作業10 作製9 傀儡子1

幻術1 鑑定10 隠蔽10 防腐高速化 人形主

念話 不屈 攻撃耐性10 癒しの陣10

採取採掘10 腹話術10 操り人形10

【抽選空き枠】 【抽選空き枠】

 【抽選に空き枠】

魔法

光1 風1 火1 時空1 氷1

固有

針魔法 傀儡魔法 無詠唱

称号

傀儡子の王→どんな傀儡でも

扱うことができる。

人形の王→人形を使う技の威力が

上がり、どんな人形でも扱うことができる。

裁縫者→スキルを使わずとも裁縫を

完璧にこなすもの。針の扱いがうまくなる。

技術者→スキルを使わずとも木工等を

完璧にこなすもの。技術的に恵まれる。

異世界の住人→


なんかすごいことになってません?


「わー!流石です!

それでは、そろそろ転移しますね!

あなただけ、特別なところに!」


「へ!?いや、皆とおな―――――――」


抗えることなく

異世界へと飛ばされた

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