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傀儡幻術師の異世界生活  作者: 探索者T
悪辣
13/18

12話 始まりはいつだって女神から

7話にて、ガフラー・フォン・アルカードが

ドラク・フォン・アルカードになっていた

ことに今更ながら気づき、

修正いたしました。申し訳ありません

あのあとは丸一日アルカード宅で

お邪魔になった。

またもやガフラーに会うことになったり、

ご飯をご馳走してもらったり、今度は

ドラク付きで人形劇へ行ったりと

贅沢をした。

ドラクの進めにより今晩も

アルカード宅で寝ることになり、

明日からまた普段通りアリスとのお出かけが

スタートすることが決まった。


「んじゃアリス、朝になったら玄関な」


「・・・はい」


「おやすみ」


「はい」


なにかもの申したげだったけど

それには構わず借り部屋にはいって

布団に潜った。いつもの宿屋の

ベッドとは違いやわらかい。

高級感溢れるいい香りのするベッドだ。

一樹の意識が完全に落ちる頃、

アリスの部屋ではテトが窓から

とびだした。






「あったかい」


普通のあたたかさとは違う、

もっと心の底からグッと来るような

あたたかさで、気が蕩ける。

感覚はない。だがあたたかい。

身体はない。だが感じる。それが

明白ななにかであることを。


「お久しぶりです」


呑気に声をかけてくる女性。

一樹は無い顔を声の方に向ける。

そこにいたのはいつぞやの一樹に惚れ、

能力を多く渡され、この世界に来る時

お世話になった女神だった。


「どうも」


「向こうでは、うまく

やっていけてますか?」


「おかげさまで充実してるよ」


「それはよかったです。」


本当に嬉しそうに笑みを浮かべる、

と思う。今はまだ実体がない。

光の粒子が人の形に集まってきて、

構築している最中だ。一樹の意識にも

少しずつ光が集まってきている。

そういえば一樹は女神様に惚れられないと

異世界へは彼ら、同級生たちとその

先生と共に向かっている予定だった。

それについてはどうなったのだろうか。


「なぁ、僕と召喚される予定だった

クラスメイトのみんなはどうしてるの?」


このタイミングで光の粒子が

構築を終え、1つの実体となって消えていく。

女神の周りには淡い光がいくつか残っている。


「彼らはあなたと同じ国の王宮で

そこそこの優遇を受けているみたいですよ。

あなたの扱いに関しても

神託という形で伝えてあります。

よき暮らしをしていると」


「そっか、良かったよ。

隷属の首輪なんていう悪い方の

テンプレがなくて安心した。」


「存在はしますけど、

私に着けますか?」


「嫌だよ!なんでそんな話になるの!?」


だんだん女神様のキャラが

分からなくなってきた一樹は

恥ずかしさをごまかすかのように

咳払いをしたあとに本題にはいる。


「で?なんで呼んだの?」


「あら、折角お会いできましたのに。

したの準備もしてきましたのに。」


「いらんし恐れ多いよ!

僕の咳払いの意図を読んでくれ!」


「番いの条件は満たしておりますのに。

ま、少し残念ですが私も時間に

制限がございますので本題へ入りましょう」


少し真剣みを帯びた顔で

こちらを見つめてくる女神。

さっきとは違う空気に息を飲む。


「先日一樹さまの前に現れた男、

あのふざけた狂人を殺して下さい」


「あぁ、アレね」


一樹は名前を忘れてしまった。

そもそも名乗りをさせなかったのさえ

忘れている。が、パールのことだ。


「いいのですか?

殺人には抵抗があるでしょうに。」


「そこらへん弄ったのは

女神さんだろ。なんかこう、

人を殺すということにピンと来ない。

ていうか、ゴブリン殺したからか

なんかいけるきがする。」


端から見ればサイコパスでしかない。

だがそこらへんの精神力を弄ったのは

紛れもなく女神であり、

一樹は自分がそういうことに驚き

憎くなったことを不思議に感じていた。

どうやら本当に女神がいじったようだ。


「ばれましたか?」


「やめてくださいませ。

とりあえず、そいつを殺すのが

女神様の要求?」


「はい、それだけです。

彼の能力は十戒のなかでも悪質。

今回は第二の能力が出ませんでしたが

第二の能力は非常に悪辣です。

ですから殺してほしいのです。」


「で?どんな能力よ。」


なにか言っただけで

全部思い通りになる的な世界改変能力なら

流石に手のうちようがない。


「いえません。」


「え?なんで?」


「ほんとは言って差し上げたいのですが、

これも、あたたが乗り越えるべき

重要なシレンですから。」

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