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キミの傍にいてもいい?駄目かな?  作者: @ナイトホーク
第二章 今日は、デート編
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待ち合わせにて


土曜日。午前10時。駅前ロータリー。

「そろそろかな」

可愛らしい服装に身を包み時間をチャックする海沙。今日は、優孝とデート日だ。


「川中君。明日私と出掛けない?」 

正式に華怜と別れたとこが決まった昨日。海沙は、思いきって優孝にデートを申し込んだのだ。

 放課後。図書室に向かう途中の優孝を引き留めて言った。その瞬間、胸が熱くなると同時に断られる不安が頭によぎった。

「それってデート?」

「そ、そそそうなるかな~」

「……うん。いいよ」

「そうだよね。駄目だよね。ごめんね。七条さんと別れた後だもんね。……えっ。今何って?」

「いや、いいよ。明日」

優孝のOKの返事に一瞬、硬直状態になり固まり動かなくなった。何も言わない海沙に頭を傾げながら近づいて行き、顔の前で手を横に振るとハッと我に返り2歩後ろに下がる。頭の中で今の出来事を整理する。


デートに誘う→返事は、OK→固まる。


ワワワッと挙動不審になり心臓の鼓動が速く激しくなる。何度も深呼吸をするが落ち着かず、額から汗が滲み出す。

「神山さん?」

「は、はい!」

声をかけられ声が裏返ってしまった。振り返ると優孝は、少し困った様子だった。

「ご、ごめん。え、えっとそれじゃ明日の10時ぐらいに駅のロータリーで待ち合わせでいいかな?」

「分かった。あ、そうだ。俺、神山さんの連絡先知らないから教えてくれない?」

ポケットからスマホを取り出し、お互いの連絡先を交換した。

「それじゃ」

図書室に向かう優孝の背中を見送り、スマホの画面に映し出されている優孝の連絡先を確認していると、嬉しい感情が溢れだしてニヤニヤが止まらなくなる。

「どうしよぉぉぉぉぉ。川中君とデート!わああああああ」

そのあと、吹奏楽部の音楽室に着いたのは、始まって30分以上経った後だった。

「遅れてすいません」


そして、今。

「こ、これは」

ロータリーで待っていた海沙の目の前に1台のリムジンが停車した。その場にいた誰もが釘付け状態になっていると、運転席から出てきたのは、1人のメイド。そして、長いリムジンの後部座席のドアを開けると、優孝が現れて海沙の目の前に立つ。

「遅くなってごめんね神山さん」

「……あ、うん。大丈夫気にしてないから」

「そうだ、紹介しておくよ。このメイドは、家にいる2人の内の1人のカルネ」

「初めましてカルネでございます。神山様」

「わぁ。綺麗な人。本物のメイドさんだ」

「1人で行くって言ってたんだけど」

「目的地までお送りするのは、メイドの務めですから」

「こんな調子で、それで今日はどこに行くのかな?」

「えっとここから8駅先にある大型ショッピングモールなんだけど、行ったことある?」

「聞いたことはあるけど行ったことはない。そこに行くの?」

「そうだよ」

「よし!カルネ頼める?」

「かしこまりました。お任せください」

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