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キミの傍にいてもいい?駄目かな?  作者: @ナイトホーク
第一章 変化し始めた日常編
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私だよ


翌日の昇降口でたくさんの生徒たちが群がっていた。どうやら掲示板に張ってある一枚のプリントに何か書いてあるらしい。

「おい!川中!」

優孝と同じクラスメイトの一人が、焦った様子で駆け寄ってきて。

「七条と別れたってマジか!!」

驚いた優孝。何故知っているんだと聞きかえすと、生徒たちが群がっている掲示板の方を指さし。

「あそこに張ってあるプリントに別れたって書いてあるんだ」

他の生徒たちが優孝の存在に気がつき、自然と掲示板方へ道を開ける。

「これは……」

掲示板に張り出されたプリントには、こう書かれていた。


        ≪ビックニュース≫


誰もが知る学園のビックカップルに動きがあった!

2年1組川中優孝が2年2組七条華怜に交際の終わりを申し出!

これに七条は、拒否するが川中の意思は、変わらないようだ。

今後の二人の動向に目が離せない。

正式に別れたらそこの諸君たちチャンスあり。  以上


群がる生徒たちの視線が優孝に向けられる。優孝は、何も言わずに張り出されたプリントを剥がし、丸めてポケットの中に入れて教室へと向かった。


 教室に入るなりさっきと同じ様にみんなの視線を感じる。自分の席に座ると。

「……よっ。おはよう」

「おはよう。夏織(かおり)

優孝の隣の席に座って、眠たそうに机に顔を乗せて艶々しているセミロングの黒髪を乱しているのが、中学1年の時から一緒の鹿野(しかの) 夏織(かおり)。小学生の時天才子役として数々のドラマや映画に出ていたが、中学になると同時に芸能界活動を引退した。引退した当初は、あちこちから声を掛けられていたが今じゃほとんどなくなった。高校入学当時、夏織に声をかけたある男子生徒が、子役時代のことを聞いたらボコボコにされた。どうやら子役時代のことを聞くと機嫌を損ねる。部活は、ソフトボール部に所属しエース。

「何かあったのか?」

中学時代から授業態度がものすごく悪い。話す相手も夏織の中で決まっておりクラス内では、優孝ぐらいしか話さない。あとは、所属しているソフトボール部の部員のみだ。こう見えて学年の成績は、華怜に次いで2位。実家は、駅前のパン屋。


「昇降口の掲示板に張ってあったプリント知ってるだろ?あれだよ」

「あぁ。あれ、私が張ったんだよ」

「お前の仕業かよ」

「たまたま聴こえちゃってね」

「やりすぎだ」

「隠しててもどのみちばれるんだから、それなら掲示板に張り出した方が一気に知れ渡るし、会長さんが諦めるんじゃないかと思って」

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