夏織の休日
足を骨折してから数週間が過ぎ松葉杖なくても歩けるぐらいになった。時々体重を掛けすぎて痛い時があるけど。
「まぁ、大丈夫だろう」
部活には、まだ戻れないけどこうしてベットに横になってボールをいじったり、上半身だけでも筋力トレーニングをしている。
昨日は、実家のパン屋の手伝いをしたけど今日は、しなくていいと言われて暇な時間を過ごしている。
「夏織。ちょっと来てくれる?」
1階にいるお母さんに呼ばれた。なんだろう?とりあえず下に降りるか。
「お客さんよ」
階段を降りたら玄関にお母さんと……メ、メイド?が2人いた。
「初めまして。優孝様のメイドをしています。カルネと申します」
「お、同じく。ミーヤです」
「優孝のメイドさんが私に何か用ですか?」
会話が始まると「じゃあ」っとお母さんは店の方へ戻って行った。
しかし、2人とも美人だな。優孝はこの2人にいつも世話されているのか。メイドって他にもいるのか?
「足の具合は、どうですか?」
「もう、大体大丈夫です」
「そうですかそれは、良かったです。今日は、優孝様から夏織様にお見舞いの品をお渡しに参りました」
そう言ってカルネさんが私に紙袋を渡してくれた。
「何が入ってるんですか?」
「はい、夏織様の実家がパン屋を経営してるので優孝様は、パンによく合う紅茶っと言ってました」
「紅茶。優孝がねぇ」
「そ、それともう一つあります」
「もう一つ?」
「は、はい。シュシュです」
「シュシュ?髪を束ねるやつ?」
「か、夏織に似合うはずっていくつも店を回って買ったそうです」
「へぇ~」
優孝。私のためにそんなことしてたのか。嬉しいじゃん。
「それでは、私たちはこれで失礼します」
「わざわざ、ありがとうございます」
「いえ、お礼を言われることはしていません」
「そ、そうです。お、お礼を言うなら優孝様に言ってください」
なんだか大人の中の大人って感じだったあの2人。凄い美人だったし。
「さてどんなシュシュかな?」
中を開けてみると見たことない紅茶とシュシュが入っている。取り出してみると薄めの紫色でキラキラしている。鏡を前にしてとりあえずシュシュでポニーテールにしてみる。
「あ、いいかも。優孝もこんな感じが好きなのかな?」
次、学校で会った時ちゃんとお礼言わなきゃだな。パンでも持っててやるか。




