間違ってないはず
学校から出て帰りのバスに乗り込んで約30分後、停留場に到着しバスから降りた。家までの帰り道優孝は、華怜のことを考えていた。自分が選択した華蓮と別れたことについて。
「俺から離れた方が少しは、集中できるだろ。華怜だしきっと大丈夫だろ」
それからしばらくすると、優孝の家いや屋敷の前の道で二人のメイドが立っている。
一人は、パタパタと扇子を仰いでいて、もう一人は、ひたすらトランプでショットガンシャッフルしている。
「ただいま」
優孝が言うと扇子とトランプをしまって深々と頭を下げた。
「「お帰りなさいませ。優孝様」」
「珍しいね。家の前で出迎えなんて」
「気になっていたので。華怜様にお伝えしたのですか?」
さっきまで扇子を仰いでいたのは、カルネで。
「しょ、承諾してくれたんですか?」
トランプをいじっていたのがミーヤ。
「伝えたよ。なんだか嫌がっていたけど」
優孝の屋敷は、どこかのファンタジー小説に出てきそうなお城みたいな屋敷に住んでいる。広さは、サッカーコート約一面分。庭も広く池があるほどだ。
この二人は、昔。優孝の祖父がある国に冒険しに行ってた時、内戦に巻き込まれ行き倒れていたそうだ。祖父は、見捨てることが出来ず二人をメイドとして連れて帰って来た。
今じゃ地域で美人メイドとか言われているが、こっちに来た当初言葉が分からず、どうすればいいのか分からなくて苦労していた。そんな二人に祖父を初め他のメイドたちが親身になって色々なことを教えてあげて、言葉や文化、人との接し方、少しづつ慣れて行った。
「優孝様の決断は、正しいと私は思いますよ」
カルネは、リーダータイプのお姉さん的に成長し。
「み、ミーヤもです」
ミーヤは、時々言葉が詰まる恥ずかしがり屋っぽくなった。二人は、姉妹ではないがお互い同じ蒼い瞳をしているのが、特徴でありなんだか魅力的にも見える。
「二人ともありがとう。さて、夜ご飯が楽しみだな」
優孝から鞄を受け取り屋敷へと先導する。
「今日は、優孝様が大好きなカレーライスでございます」
「きょ、今日は、一味違いますよ」
その日の夜。
自分の部屋で読書をしていた優孝は、ふと窓の外を見ると綺麗な満月に気がついた。ジッと月を見ていたらまた華怜が頭にちらついた。
「明日ちゃんと学校来るかな……」