女の子:第4話
こんな時間に子供?迷子だろうか?
子供が近づいてくる。
小学校1年生だろうか?
女の子は上は白いシャツ下は赤いスカートを着て、頭はおかっぱで無表情な顔をしている。
「あらお嬢ちゃん、迷子になったの?」返事はない。
「どうします?」
「そうねぇ・・・」
そう言うとキツは考え込んだ。
雄太はなんでこんな面倒くさいことが起こるんだと、少しイライラしていた。
このまま早く帰りたくてしょうがなかった。
すると突然女の子が男のような力強い声で叫んだ。
「見〜つけた!」
その瞬間雄太は真っ暗闇に引きずり込まれた。
うぅん・・・ ここはどこだ?
雄太は目を覚ますと,大きな屋敷のような床の間にいるのに気付いた。
あれ?今までデパートにいたはずが・・・
どうなってんだ?
雄太は今までの出来事を整理しようとした。
するとまた、聞きなれた声が聞こえてきた。
「もうい〜か〜い?」
雄太は本能でとっさに隠れてしまった。
落ち着いて周りを見渡すと縁側のほうに庭がある。
庭には木組みの悠に2mはあるようなものが置いてある。なんだろう?
その時再びあの声が聞こえた。
「見〜つけた〜。」
雄太の目の先にはあの女の子とキツが写った。
「キツさ・・・」 雄太は言いかけたが声は出さなかった。
キツは女の子に掴まれている。
「ちょっとなんなのよ?」
無言のまま女の子はキツを庭のほうに連れていく。
キツは木組みの台に頭を固定されもがいている。
「ね〜 何なの?そもそもここはどこなのよ?」
雄太が上を向くと銀色に輝く刃のようなものが見える。
キツの頭の上には銀色の刃。
雄太の頭に稲妻が走った。
「も、もしかして・・・」
「ギ、ギロチ・・・」
キツはもがいている。
その光景を目にし,雄太はあまりの恐怖で声がでない。
女の子がボソッと言った。
「バイバイ・・・」