きらきらおめめでみつめます
「助けていただいてまだお礼も言っていませんでした、ごめんなさい。ありがとうございます。」
そう言いながらも、ソフィアさんはきつい眼でアモンをにらむ。
「あなた達は何者です?あの人たちをどうしました?なぜわたし達の名前を知っているのですか?」
ここは、アモンに任せよう。
「俺はアモン・ディモン、不死王ゼムの弟子。あいつらはとりあえず結界に閉じ込めてある。名前はここにいた女から引き出した。あんたのことは大神官に弟子を自慢されたってゼムが悔しがってた。ほれ。」
アモンは俺の貸してやった上着をはだけて胸のゼムの紋章を見せた。
「信じることにいたします。」
そういって置かれたままの薬を飲んだ。
その眼がまた驚きに丸くなり、口が半開きになる。
それを見てミラが得意そうに鼻の下をこすっている。
「あと1週間しかもたなかっただろうってさ。遅延系の毒を飲まされていた。体が軽くなったろ?」
ソフィアさんがユリアちゃんに残った丸薬を飲ませた。
「俺達の実力は見て貰ったとおりだ、この際いやでも一枚噛ませてもらう。なぜあいつらに狙われている?」
妹様たちもきらきらおめめで見つめる中ソフィアは話し始めた。
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ソフィアさんは俺のことを信じてくれたみたいだ。
正直言うと俺は信じてもらえるか自信が無かった。
ゼムとゼクリスがどういった関係なのかをまず俺は知らない。
弟子の自慢をするくらいだからたぶん友好関係だったんだろうなと想像しただけだ。
実際に信用してくれたのは、丸薬のおかげだと思うけど。
ただあの丸薬が、木炭にミラのよだれをたらして丸めただけというのを知られれば、信用が一気になくなりそうな気もする。
お子様S、やるきまんまんです。
困ったもんです。