上げて下ろす
俺は剣を振り下ろした。
やっと当たった。
そこで今日何度目か、意識が途切れた。
ひっくり返った俺の周囲には一つの光が誇らしげに漂っていた。
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武術大会の予備予選は、はっきり言ってお子様のお遊びだった。
恐るべし、お子様のお遊び。
俺がなんと最下位で予選通過。
いやぁ、このゲームはよく考えてあった。
一組20人で、体のあちこちにつけた紙の風船を紙を折り曲げて作った扇のようなもので叩き潰しあう。
競技時間終了時に残った風船の数が多い順に4名が予選進出。
俺はいつもの調子でその紙扇で手近な相手を狙ったんだが、初動で背中の一個以外の風船が、風圧でつぶれた。
あとは脂汗流しながら必死にゆっくり追い回してやっと最下位通過。
妹たちも姫さんたちも大喜びでした。
勝ち残り4名で行われた予選トーナメントも大好評でした。
だって風船を一個つぶしただけで負けになるんだもの。
俺は白熱した試合を何とか勝ち抜いた。
この記録を見たアインに
「かわいいなぁ、アモンも。」
だと。
男子一生の不覚。
決勝トーナメント第一戦。
極普通対戦だった。
木の剣に防具をつけて。
かなり手加減したんだ。
お願い泣かないで、俺も泣きたいんだ。
第2戦
ぽこん。
浅い!
なんと?
ぽこん。
浅い!
勝者アモン、優勢勝ち!
なんと。
第3戦
不戦勝!
第4戦準決勝 対ディアナ王女
あの威圧は全て装備補正だったんですか?
ぽっこん!!
勝者アモン!!!
そして決勝
アインの母さんと同じ名前のシェリー。
俺は思った、死ぬかもしれない。
圧倒的な剣気が吹き付けてきた。
手になじんだ双流星は無く、一本の棒のみ。
俺の武術は我流だ。
しかし剣だけは尊敬すべき師から手ほどきを受けている。
構えから一振りのみ。
ひたすら修練したその一振りがシェリーさんが閃かせた電光の一閃より僅かに早く刃を届けた。
実戦ならば相打ちだろう、判定もそう上がった。
祭りなので二人とも一位になった。
ゆるく坂を上って、次回曲がりながら急降下します
ネタ落ちではありません。
まじめです。ほんとか?




