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おだんごたべたのだぁれ?

。シガラクの里には半日ほど立ち寄って、牛車をナーギャに向けた。

俺はユリアちゃんの部屋で、お茶をご馳走になっている。

「へぇ~全員16才になったとこなんだ。わたしと一緒だね~。アインさんってもっと上かと思ってた。ハーフエルフでしょ?」

「そうだよ、でもユリアちゃんもっと下だと思ってた。人でしょ?」

「初代が修羅だったからちょっと混じってるの。ほらちっちゃい角があるでしょ。」

「ほんとだ、アモンよりちょっと大きいね。」

「え?アモンって妖精族よね?」

「ちょっと変わっているけど修羅だよ。」

「ふ~ん。」


何だよ、ユリアちゃんその目は。

「もしかして、私がもっと高貴な血筋で御家争いとか考えてない?絶対無いよそれ。」

へ。

「ついでに言っちゃうけど、殺されるような危ないものを見たりした覚えもないし、あんなにたくさんの殺し屋を雇えるような人に恨まれることをした記憶もないわ。公女と言ってもど田舎の小国だもの。」

ふむ。

「それに何か特別なものも持ってないわよ。一回頭の中をアリスに見てもらったほうが良いかも。」

「あれ気持ち悪くなるよ。」

後日本当にアリスに見てもらったが何も無かったが、そんな話をしていると妹たちがどやどやっと入ってきた。

「誰かがわたしのお団子食べた。」

「誰かがわたしのクッキー食べた。」

「誰かがわたしのジュース飲んだ。」

「誰かがわたしのラー君・・」

「食べたのか?」

「隠した。」

上から順にファリア、レイチェル、ミラ、ドリス・・

別に順番はどうでもいいんだけど。

シガラクで買ったそれぞれのお土産がなくなったらしい。

おれとユリアちゃんはずっとここにいたぞ。


*************************************************************


ソフィアさんがくすくす笑っている。

御者台でいつも俺が歌っているへんな歌をお気に召したみたいだ。

アリスとルーナは一足先にナーギャの町に行った。

ナーギャはオハリ国の王都も兼ねる大都市で、この牛車にも小国とはいえ公女が乗っているわけだから、一足先に行って、手続きをいておかねばならない。

ソフィアさんと二人っきりって初めてだな。

ソフィアさんの師匠ってものすごくいい人だったらいしい。

俺の師匠、まともに話をしたこともないけど、うん、極悪人決定。


何か呼ばれた気がしたので、牛車を止めて中に入ってみた。

通路に、これは人形?摘み上げてみた。

陶器でできた小動物。

口元に何かついている。

シガラクの人形のモデルって確かあいつだったな、土の幻獣の・・

「これだれの?ソフィアさん知ってる?」

「ドリスちゃんの人形だと思うけど。」


「あ~アモンがラー君持ってる。」

「お団子知らない?」「クッキー。」「ジュース。」

「それは知らん。なんのことだ?」

「だって~。」「ないんだもん。」「だれかが取った。」

「そんなことはせん。こいつがしたんだろう。」


おれは人形を突き出した。

確かに口にあんこが付いている。


「「「「うっそだ~。」」」」

「じゃ、こっちへついてこい。」


浴室へいって、水の張った浴槽に人形を放り込んだ。

ぶくぶくっと泡が立って、ころころっとした動物がもがいている。

「こいつが化けていたんだ。」


俺はその幻獣ラークンを摘み上げた。

ま、それからが大変だったんだが、ラー君はめでたくドリスの使役獣になった。

めでたしめでたし。




に、残念ながらならなかった。

「おだんご!」「ジュース!」「クッキー!」

お前ら誰の顔を見て言ってるんだ。

アインに言え!

おめめをキラキラさせるファリア。

お前ろくな事考えてないだろ。

「わたしも使役獣ほしい!アモン持ってるよね。」

確かにこいつらにはハルのせいで借りがある。・・のか?


仕方ない。ケーンを3匹召喚してやった。

つんつん。

ふぅ。

追加で2匹。


「なぁアモン。」

アインお前もか。1匹追加。

「いゃ、欲しいんじゃなくて。」

早く言えよ。召喚してしまったじゃないか。こいつお前のな。

「これだけ呼び出せるってことは、お前専属のもいるんじゃないか?」

ぎくっ!

「ちょっと呼び出して・・」

転移陣がきらめく。あいつはきっかけさえあれば勝手に来る。

「お久しぶりですアモン様。」

そいつは優雅にお辞儀した。

ラークン⇒タヌキ

ケーン⇒キツネ

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