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切ない想い
ちらちら、舞う雪。
それは小さく、白く、冷たい。
私は、その雪を見るたびに、あの人のことを思い出す。
忘れなくてはならないのに…。
早く。
記憶の中からも、心の中からも、 消し去らなくてはならないのに…。
でも、なかなか消えない。
忘れられない。
どうしても。
忘れようとしても、無理。
すぐ思い出す。
だから、舞う雪を見ながら、私は願う。
──…どうか、幸せになってください。
あの人と、幸せになってください……と。
その願いは私の心にとっては痛い。
ズキズキと痛む心。
想い。
これは、"幸せ"をちゃんと願えてない証拠。
この切ない想い。
それを治すには…
どうすればいいのだろうか。