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耳なし芳一HappyEnd

作者: 和no名
掲載日:2026/01/31

むかしむかしある寺に芳一というアカズの凄腕ビワリストがおりました。


芳一の十八番は平家物語・壇ノ浦の段で、それは「鬼神も涙を流す」と言われるほどの巧さでした。

ある夜、住職の留守の時突然どこからともなく一人の武者が現われ、

芳一はその武者に頼まれて「高貴なお方」のお屋敷にライブにいきました。


盲目の芳一にはよく分かりませんでしたが、

そこには多くのやんごとなき方々が集まっているようで、

壇ノ浦のくだりをリクエストされ、芳一が演奏を始めると皆熱心に聴き入り、

芳一のビワと熱唱を褒めちぎりました。

お札で作ったネックレスもかけてくれました。


芳一は自分の演奏への反響の大きさに内心驚きました。

いいねを欲しがる承認欲求モンスターの誕生である。


芳一は七日七晩の演奏を頼まれ、夜ごと出かけるようになりましたが

お仕えの女中から


「このことは他言しないように」


と釘を刺されました。


しかし毎晩遅くになると出かけていく上に疲弊が募っていくさまを心配した住職が

寺の者に芳一の後を付けさせました。


するとそこは、お屋敷ではなく墓地で、

集っているのはやんごとなき方々ではなく平家の亡霊たちで、

武者もまた平家の邪悪な怨念というのが正体でした。


追ってくる下っ端の亡霊は寺のものが精神力(≒霊力)で




駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄

無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄

無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄

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無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄

無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ!!




と叩きのめしました。



が、



「このままではやがて芳一が命を落としてしまう…!」



心配した住職は一計を案じました。



「よいか芳一。わしは今夜は檀家の法事があり寺を離れる。

 檀家に迷惑が掛かるといけないからお前を連れては行けない。

 すまんの…だが、対策は練ってある!安心してここにいなさい。じゃ!」


「住職、檀家シェーン」



その夜、芳一が一人で琵琶のチューニングをしているといつものように武者が芳一を迎えにきました。



「今宵も迎えに参った」


「…すみませんが今夜は行きません」


「なんだと…?やんごとなき方々たっての願いであるぞ。反故にするならその命もらい受ける」




そのとき




ヌゥ………




もう一体、別の平家の武者の怨霊が現れました。



『芳一は我らがもらい受ける』(怨霊B)


『貴様…我の邪魔をするか』 (怨霊A)


『貴様こそ我の邪魔をするか…』 (怨霊B)





「!」




数里も離れた檀家のところにいる和尚さんはチリチリとした開戦の波動を感じ取り、

勝利を確信し、ニィ…と口元を緩ませました。





亡霊同士の怨念がぶつかり合い両者相殺消滅。

芳一は事なきを得ました。

以降年一回、その潮時になると寺の鐘が勝手に鳴るそうな… 。




(終)




これってつまり耳あり芳一…なんかしょくぱんまんみたい…

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