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ドラゴンと戦闘開始!

 無事に調査の場所に到着したレンたち。あれから魔獣を掃討し、食べられそうな魔獣からは肉を採取して、三日後に到着した。

 幸い、四つ足の群れでやってくる魔獣がほとんどではあったが、魔物と遭遇することはなかった。

 地図を広げて、魔物の発生地点と思われる個所を特定すると、そこにはは大穴が開いていた。その、様子を紙に描き、地図にも場所を載せて、記録した。

 

「二人とも離れてください。『大地の精霊、ノームよ。その大地の力にて大穴をふさぎ、均し給え。』」


 リコは精霊を召喚し、大穴を土砂で埋めた。精霊と少し会話したのち、精霊は霧散して消えた。


「ノームが言うにはこの穴は境界線まで続いていたそうです。しかし危険なので塞いだとのことです。」


「ディバイドエリアまで続いていたのか……。やっぱりポチおさんの言うとおり存在するのか……。」


「ディバイドエリアって何なの?魔物が地上世界から送られてきているということ、だよね?」


「なんか、重力の境界の場所らしくって、その……。説明が難しいんだけど、魔物がこの穴を通っていることは間違いないよ。とりあえず穴は塞いだから、もう魔物はこの穴からは出ないはず……。」


「そのような場所があるのですね……。それでは調査の続きをや――」


 リコが調査の続行を提案しようとすると強烈な寒気を覚えるほどの魔力がレンたちを襲う。毛穴から汗が出て、頬を伝う。恐る恐る見ると、赤い鱗に左右非対称の長さの角、大きな翼に長い首、そして見るものを震え上がらせるほどの燃えるような赤い瞳。


「ど……ドラ……ゴン……!」


「『水の精霊よ、彼の者を押し流せ!!』」


 リコは水の魔法で押し流そうとしたが、ドラゴンの圧倒的な魔力の壁に阻まれた。

サクラはルナティクスを上空に投げ、【幻惑】魔法で分身間を駆け巡り、位置を調整して詠唱を始めた。


「ゴオアアアアアァァァァ!!!」


 ドラゴンの咆哮には紋章の破壊の効果があるらしく、咆哮で発動が中断され紋章と共にサクラはレンの後ろに吹き飛ばされた。レンは直した杖を振るい魔力弾を飛ばした。ドラゴンはその巨体に見合わない速さで上空へと回避した。


「オレの攻撃なんか当たりっこないってか……!」


「いや、避けたんだよ。ドラゴンはリコちゃんの攻撃は真正面から受けていたし、アタシなんか発動すらさせてもらえなかった。でもレン君の攻撃は回避した。ということはその攻撃はドラゴンにも通じるかもしれない!」


 レンはそれを聞き、サクラに杖を渡した。サクラは慌てて返そうとするが、レンはそれを止める。


「サクラさんは隙を見て、打ち込んでくれ!オレとリコさんでドラゴンを追い立てる。それに、オレが使って壊れるより、サクラさんに使ってもらって壊れるほうがまだいい結果になると思う。」


 そう言われ、サクラは返すタイミングを失った。覚悟を決めて、ドラゴンの方へと向く。

 レンとリコはリンクを開始し、魔力を昂らせた。ドラゴンはレンたちの方へと向くと口に火を蓄えた。水の弾丸を複数発動し、火を吐かせず消火した。


「行きますよ。『土の精霊、ノーム。風の精霊、シルフ。わが声に応え、顕現せよ。』」


 リコはノームとシルフを召喚した。


——ちょっと!?ドラゴン相手なんて聞いてないよ!


——……。


「ちょっと大変かもですが、風と土を組み合わせて、あの鱗にダメージを与えたいんです。ご協力願えますか?」


——しょうがないわね。【風化】を組み上げるわよ!バカみたいに魔力を消費するけどいいわね?


——……!


 精霊が協力してくれるようで複合魔法の準備に取り掛かる。組み上げている間、リコは他の精霊を召喚することができないので、風の魔法や土の魔法で応戦していく。

 サクラもレンが紋章を組みあがるまでリコと共に足止めにかかる。杖を仕舞い、レンが作った燃える剣撃の魔道具と【幻揺】の魔道具の二刀流でドラゴンに立ち向かっていく。ドラゴンの一撃はとてつもなく重たい。

 一度受けてしまえば二度と立ち上がれない、と言うよりも即死になるレベルの威力がある。その証拠にドラゴンの攻撃した個所は、等しく粉々に砕かれていた。サクラが距離を詰めればドラゴンはサクラに鋭く大きな爪を振り下ろす。しかしそれはリコの岩槍の魔法で方向を変えられて空振る。サクラは飛び上がり両方の魔道具をドラゴンに向けて振る。

 動きの読めない剣撃は竜の顎を捉え、燃える剣撃は浮いた顎に的確にヒットさせ、【重撃】の効果で乱切りにする。それでもドラゴンは反撃してくる。上体が浮いたことで尻尾による強烈な一撃である。リコは岩槍をサクラの足元付近に出す。気づいたサクラはそれを足場に【加速】でリコたちの方へ跳び、尻尾による攻撃をかわした。そして再びにらみ合いが始まる。攻撃は当たっていないものの、全力で回避と攻撃を繰り返していたので、肩で息をする。

 

「ぜ、全然聞いている感じじゃないね……。」


「あの鱗は魔法による攻撃を弱める効果でもあるのでしょうか……。」


「はぁ、はぁ……できたよ……!」


 レンは魔力が底をつきそうになる前に何とか複合魔法を組み上げた。

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