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ポチおは最高の魔法技術士だった!

 二人の熱意に負けたのか、にゃんは「ふふっ」と笑い、腰に下げている魔道具を取り出した。魔石が埋め込まれた杖のようなもの、かぎ状に曲がっている棒が二本あった。魔道具であることは確かだが、市販で販売されているような武具ではないのがわかる。二人は見たことない魔道具をじっくりと観察していると、


「いぬの工房製『デバイス』っていうんだ。」


「でばいす……?」


「魔力を込めると武器になる魔道具なの。」


 にゃんは杖状の魔道具に魔力を込めると、魔力の刀身が形成され両刃の両手剣になった。かぎ状の魔道具も片刃のブレードになった。めえが持っている鎌状の魔道具と一緒の構造であるようだ。


「これを【統合】で合体すると……一本の剣になるの。」


 サクラの目がキラキラと輝き、リコもその造形に見惚れていた。その魔道具から魔力を取り除き、武装を解除した。


「これがデバイスっていうの。調査隊に選ばれたら、あなたたち専用のデバイスを作るから修行に励んでね。」

 

「これって、一体どれくらいの価値があるのですか?」


 めえが紙に何かを書き、それをリコとサクラに見せた。すると二人は驚愕の内容だったようでアワアワしつつ後ろに下がった。ポチおはそれを見て腹を抱えて笑っていた。


「では、出発します。めえさん、薬ありがとうございます。」


「じゃ、めえさん、免許のことよろしくね。リコちゃん、レンが起きたらいつでも工房に遊びに来いって伝えてくれるかい?」


「は、はい!」


「ガブとうさ子に会ったらよろしく言っておいてくれ。」


「了解」


 と言って、出て行った。めえは滞っていたサクラとリコの治療を再開した。


「レンくんはあの方に師事してもらっていたのですね。」


「ほう、レンとわんこは師弟みたいなものか。レンは見る目があるのは確かだな。」


「どういうことですか?」


 めえは二人が疑問に思っていると、おかしく思ったのか笑っていた。二人は目を合わせていると、笑いすぎて涙が出ていたのでそれを拭く。

 

「ポチおはこの国の最初で最高の魔法技術士なんだよ。レンの作ったような古代の魔道具ではなく、現代の魔道具を開発してみんなにその知識や技術を教えて、この国を練り歩いているんだ。」


「あの飄々とされた方が最高の魔法技術士……?」


「ウソでしょ……!」


「信じられないと思うが、本当だ。レンはそのことを知っているかわからないが、本当に運がいいな。お前たちも技術の向上に貢献してくれると、女王も私もポチおも助かる。頼んだぞ。」


 めえがそう言うと、リコとサクラは嬉しそうな表情をして頷いた。

 


 治療が終わると「もう大丈夫」と言い保健室を後にした。

 リコは健やかに眠っているレンの手を握りうつらうつらとしていた。サクラは保健室のソファで眠っていた。

 リコの頭ががくんと落ち、レンの腹部に頭突きを当ててしまう。リコはハッとして、レンを見ると頭突きの箇所が痛かったのか「うーん」と腹部をさすって再び眠りについた。

 リコはその姿を見て安心し、首にかけていたネックレスを取り出し、眺めていた。リコはふと何かを思い出し、保健室から出て行った。


 こうして歓迎祭を無事(?)に終え、学園生活、残すは卒業試験のみとなった。

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