ライバル同士の全開戦闘!
レンは【拡散】のルナティクスを使用して教師陣に声を掛ける。
「では先生!事前にお渡しした【守護】が入ったルナティクスを発動してください!」
教師のみんなが【守護】の魔法を発動させ、会場の人々、建物を守った。レンとリコ、サクラはお互い距離をとり、構えた。サクラの腰袋の中にはいろんな魔法が発動できるようにレンの作ったルナティクスが大量に入っている。
「最初から全開で行くわ!リコちゃん!最後の全開戦闘でアタシはあなたに勝つっ!」
そういうと複数の石を投げ、一歩引くとサクラの姿がぶれた。
「レン君、準備はいいですか?」
「いつでも大丈夫!」
そういうとレンは両手をリコの背中に当て、リンクを始める。リコは大魔法と速射魔法を構え、詠唱に入る。遠くからサクラは【幻揺】の魔道具で詠唱を中断させるために切りつける。レンの【重撃】で複数展開が可能になったリコは『岩の盾』を斬撃に合わせて発動していた。
「相変わらず要塞っぷりはすごいね。これならどう?」
ぶれた体が六体に分かれた。
「あれは【幻惑】の魔法です!本人は幻惑の分身と常に位置を入れ替えられるので、すべて実体だと思ってください。攻撃すると消えるので広範囲魔法行きます。3重でお願いします。」
大魔法の詠唱を破棄し、広範囲の魔法に切り替えて詠唱を始める。彼女は狐の能力であるか不明だが、相手のやろうとしてくる事に的確に合わせて魔法の組み替えを行う。
そのスピードが尋常じゃない為、誰も寄せ付ける事ができないのだ。レンはリコの魔法の切り替えに合わせて【重撃】の詠唱に入る。
「わかった!行くよ、リコさん!『数多の魔法よ。幾重にも重ねその力を昇華せよ』」
「はい!『大いなる風の精霊よ。その風を以ってすべてを薙ぎ払い、風刃をわが敵に切りつけよ!』」
爆発的な突風が結界内を吹き荒れる。結界は壊れこそしていないが、ミシミシと音を立てて、その威力が入学生にも伝わった。思ってもいなかった威力であるため教師たちは冷や汗をかきながら魔力を込める。
サクラの【幻惑】は消し飛んだが、岩の魔法が入った石を先に撒いていたおかげで遠隔発動し、半ドーム状の岩壁を出現させて身を隠す。そのおかげで吹き飛ばされずに済み、リコの魔法に対抗するため岩の強度を上げ追撃の風の刃も防いでいた。しかし、この前ではリコの風魔法に壁は崩されると想定し、サクラはもう一つ魔法を発動することにした。それは先ほどの【幻惑】で分身体の移動しつつ先にルナティクスを設置し、発動機会をうかがっていた。風がどんどん強くなり、端からボロボロと崩されていく。
このままではまずいと思い、岩の魔法が崩れる前に詠唱を始めた。一瞬躊躇うが、首を振って意思を固める。
「これくらいやらなきゃ、あなたには勝てないわよね……。『万物の雷よ。わが力と声を聴き、天雷と共に貫け!』」
天井付近に結界全域と同じ広さの紋章が出現した。
会場はその異常さに不安な表情で見ていた。
いつもありがとうございます!
『良かった!』
『面白かった!』
『続きを見たい!』
と思って貰えましたら、
お話の下にあります
☆☆☆☆☆
から作品への応援をお願いいたします。
面白かったと思ったら☆を5つ
つまらないと思ったら☆を1つ
正直に伝えていただけると今後の作品にしっかりと反映していきたいのでよろしくお願いします。
また、ブックマークも頂けるととても嬉しいです!
ここまでお読みいただき、誠にありがとうございました。
何卒よろしくお願いいたします。