活動紹介始め!
ついに入学式が始まった。歓迎祭の準備を終え、三人は集まっていた。
三人は自分たちの課外活動パフォーマンスに備えて、入念に最後の打ち合わせをした。いつもの通り魔法競技部のパフォーマンスはとても人気だったようで拍手や歓声が大きかった。
「今期だけでも、魔法技術部はすごいことを証明しよう!」
「はい!魔法競技部よりいい部活であることを思い知らせてやります。」
「リコちゃん、いいね!あいつ等よりすっごーい戦闘演習して、大注目されようじゃない!」
三人は手を合わせて息を合わせ、お互いに頷く。「よしっ!やろう!」と声をかけて舞台袖から舞台へと上がった。
舞台に上がると入学生の注目を浴びる。魔法競技部のパフォーマンスの余韻が残っているのかざわざわしていた。レンはゴクリと喉を鳴らし、石を口元に構えた。
「みなさんこんにちは!オレたちの、魔法技術部の紹介をしたいと思います!」
石には【拡散】の紋章が封じられており、レンの声が屋内競技場に響く。その声で入学生のざわつきは収まり、全員の注目を集めた。
【拡散】の魔道具は使用限界で壊れる心配があり、他の活動紹介ではあまり使われることはなかったが、石を利用すればこの程度の魔法なら半永久的に使える。まずそこから違いを見せていく。
「皆さんは魔法技術部の活動はよく知らないと思います。私たちは魔道具を作り、その研究をしています。」
「一見、地味な部活かと思いますが、中身は違います!」
レンが舞台の袖から部室に置いてあった鎧を台車に乗せて持ってくる。サクラは棒状の魔道具を取り出し、会場の人々に見えるように掲げた。
「これは戦闘用魔道具で中には複合魔法【幻揺】が入っています!それでは実演します!」
サクラは起動のために魔力を流す。前回作ったものと違い、外部装置がつけられるようになっている。
そこにあらかじめ魔力を貯めていた魔石を設置するとそこから魔力を吸い出すので複合魔法の魔力消費の問題が魔石の数だけだが、解決した。サクラは鎧と向かい合い、魔道具を構えた。
「やっ!!」と掛け声とともに魔道具を振るう。レンと違い距離はレンのおおよそ三倍、威力も音の違いだがサクラの方が使いこなしていた。あいまいな表現になるのはサクラの攻撃でも鎧は傷つくこともへこみができることもなかったからだ。剣舞のように剣を振るうサクラの姿を見た会場の人々がざわつき始める。
「魔法技術部やべぇ!」
「あの狸族の女子って魔法競技部より強いんじゃないか!?」
「あの魔道具使ってみたいなぁ……。」
歓声の中にそれぞれ感想が聞こえ、つかみはばっちりのようだった。サクラの魔道具のパフォーマンスが終わり、リコの番になる。リコはサクラに手を出すと、サクラはニッと笑い、ハイタッチした。
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