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レンの魔法でぶっ放せ!

 カレンは煙を晴らすと魔力の感知でレンとリコの立っているところを見つけた。そこに目を向けてよく見るとリコは詠唱に入っており、レンはリコの後ろに立っていた。厳密にはリコの背中に両手を当てていた。


「……。なんだか『わんこ』と『にゃんこ』みたいなことしてる。次は本気だってことね。よ~しかかってきなさい。お姉さんが全部たたき切ってあげる。」


 カレンはニヤリと口角を上げ、剣を構えなおし、横薙ぎ一閃し、剣風を巻き起こす。その一撃は今までと違い地面を大きく抉り取りながら襲いかかってくる。しかし、それは風の鎧に阻まれた。先ほどの鎧より強固なっており、動くことなく防ぎきった。

 カレンは目を輝かせて興奮した。そして目にもとまらぬ速さで剣を振り、剣風をおこして攻撃したがすべて阻まれる。

 全て防がれた瞬間、正面や横から風の弾丸がカレンを襲ったがすべてさばききった。馬族であるカレンは驚異的な聴力で風切り音を聞き分け、避けるのではなく、すべて正確に切り払ったのだ。強烈な魔力を感じ、レンとリコの方へ眼をやる。

 

「なんだろう、なにかすごいもの来そうな気がする……。」


 そういって剣を握る力を強めた。そしてそのセリフには楽しそうな感情が乗っていた。


 

 鎧の魔法、弾丸の魔法を同時展開し、カレンを近寄らせないようにしていたリコ。合間にレンとリンクした彼女は彼の中に眠る魔法を探っていた。そして魔法の元となる部分を見つけ、そこに向けて魔力を逆流させた。するとレンの頭の中にズンと何かがのしかかってきた。それはリコの魔力だと気づき、より深く彼女とつながった気がした。

 

「うっ……!?頭になにか……何か聞こえる……。」


「それがレン君の魔法の根源です!……詠唱を!」

 

「『数多の……魔法よ。……幾重にも重ね……その力を……、昇華せよ……!』」


 頭の中に浮かぶ詠唱呪文をゆっくりだが、文章となるように組みなおして確実に唱えた。詠唱が終わるとリコの発動している紋章が輝き、そしてカレンの周りを囲むように増える。そのすべてがカレンに向かって風の弾丸を発射していた。

 急に増えた弾丸に目を丸くしたがカレンには朝飯前なのかすべてを捌いていく。前方から撃たれるものを捌きつつ、光の帯を伸ばして死角からの攻撃も完璧にさばいていく。

 リコはそれを見て後ろに目がついているのではないかと思うくらい、正確にはじいているのだ。

 一方レンは初めて暴走させず、リコの魔法を増やし、制御していた。

 

「で……できた……!できたよ!リコさん!」


「はい!では、大規模魔法の準備に入ります。重ねは4つでお願いします。」


 そういうとリコは歌を歌うように詠唱に入った。今までに聞いたことのない彼女の詠唱はとてもきれいで美しく聞こえた。その間もカレンへの攻撃をしつつ、防御もリコがやっていた。一度に三つの魔法を同時展開させる、それを可能にしたのはレンの魔法であり、立派な固定砲台だった。


「ではいきます!『シルフよ、小さな風であれ、その力を集約すれば大きな刃とならん。我が願いに応えよ。風の大鎌で薙ぎ払え!』」


 そよ風が吹いたと思いきや、その風が集まると一気に渦巻き、切断力高い大きな風の刃がカレンを襲う。


「えへへ……キタキタ~!それだよ!そういうのを待っていたんだ!聖剣解放……剣光帯同!!」

 

 彼女の大剣が光り輝き、剣の周りに四つ光の帯が出現した。剣を振るう度、四つの帯も斬撃として攻撃に組み込まれており、彼女の剣を振るうスピードと相まって、風の刃がみるみる霧散していった。


「まだです!『地の槍』、『水の弾丸』!」


 次々に魔法を発動し、攻め立てたが、すべて薙ぎ払われた。しかし、それは陽動であり、裏で隠していた本命の魔法が行使された。

 

「『炎の精サラマンダー、風の精シルフ、水の精ミズチ、地の精ノーム。すべては円環となし、巡り巡れ!』」


 実体化した精霊たちがカレンの周囲に集まり、それぞれが精霊魔法を発動していった。

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