サクラのキモチ!
このお話はサクラが入部したキッカケです。
別に読まなくても次のお話に支障はありません。
よかったらお読みください。
「うわぁ〜……。やっちゃった、かも。」
アタシは後悔していた。
レンくんが部室を出てから、ちっとも作業が捗らなかった。
原因はアタシ。
レンくんの作った成果物に指摘をしてしまったの。確かにアタシの言った事は間違いがない。それはレンくんも理解していた。
「けど、あの言い方はないよねぇ……。」
自己嫌悪に陥りながら、なんとか本を読み進める。全然内容が入ってこない。
アタシは頭を抱えて机に伏せた。思わず涙がポロポロ出てきた。
焦って周りを見るけど、部室は基本的に使われないのが幸いだった。
「せっかく、レンくんを見つけてここまで来られたのに、アタシのばか……!」
アタシはレンくんと近衛師団の騎士団長カレン様の戦いを観ていた。
魔力もアタシに比べて低いのにどうやって勝つのか、いやあれでは勝てるはずがないと思っていた。
案の定、最初から最後まで壁に叩きつけられていた彼ではあるんだけど、あの諦めない眼差しを見てアタシは惚れてしまったの。
そして最後の一撃はカレン様が油断していたのもあったけど、綺麗だと思う。まあ、競技じゃなくて訓練だから威力の無いカスあたりになっているんだけど。
周りの見る目は「上級クラス未満のヒトじゃなけりゃ、あんな無様な姿は見られねぇな!」、「期待して損した」とか言っているやついたけど、アタシはそう思わなかった。
だって、あんなに実力差があったら普通逃げるハズだよ?レンくんは一度逃げの姿勢を見せたけど、すぐに戦う意志を取り戻していった。上級クラスのみんなにそれができるかと言われたら無理だと思う。
それがレンくんに惚れたきっかけ。
あの後、処置室から出た彼は一度町に戻って行った。校門で待っていたら、また戻ってきた彼を見つけ尾行する。すると、魔法技術部の部室に入っていった。
アタシは魔法技術部に入部することに決めて、今にいたる。
「嫌われたかもしれないけど、アタシは諦めないよ!初めての恋だもん。」
そう心に決めて、制作活動の題材を決めるために本を読み始めた。
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