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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

作者: 檸檬 絵郎


 目に見えないもの

 複雑

 気持ち悪い

 単純に、

 現われてくれたら

 心地いい

 だから、


 悪い顔した優しい天使が

 まよなか、

 わたしの部屋に現われ

 光のナイフで傷つける


 目に見えないものは複雑で気持ち悪い


 真夜中に天使が現われて、

 わたしの頬を傷つける

 見えない傷がちゃんと存在を認められるように

 冷たい肌を突き破って、わたしの存在を示すように


 天使の刃を狂うほど浴び

 冬の大地に眠っていた新芽がようやく顔を出したとき

 神秘を破った生命の温度が

 地表に伝うこの輝き



 目に見えないものは複雑で気持ちが悪いから、

 わたしは毎晩ほんとうの姿を現してくれる天使に感謝して

 眠れない夜を生きるの





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― 新着の感想 ―
[良い点] 素敵です! 久しぶりに檸檬さま詩を読みました〜 
[良い点] 『神秘を破った生命の温度』 ここがなんだかいい感じに聞こえました! [一言] 私も『傷』って作品を書いてるもので気になって読んでしまいました!
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