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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

チョコクリームの黒歴史小説

『あなたは幽霊を信じますか?』

作者: チョコクリーム
掲載日:2020/10/01

初めての短編なのでどこまで書けばいいか分からなくなり突っ走りました。最後まで読んでいただければ嬉しいです。



僕の名前は浅川拓斗(あさがわたくと)。母親は僕を産んだ時に死んで今は父がずっと1人で僕を養ってくれた。


その父が、1週間前に事故で死んだ。その時に気付いたんだ。僕は幽霊が見えることに。死んだはずの父が普通に家でテレビを見ていた時は唖然とした。


父が何故か恋しくて触ろうと手を伸ばしたら体が透けるようになり触れないことに気付いた。それで父が生きていない事が分かった。


どうすればいいか困っていると、死んだ父が話しかけてきた。その内容は知り合いの家に行けば養ってくれるだろう、というものだった。


普通は他愛ない話とかをしたりするのだろうが、僕の父はずっと働いていてご飯を食べる時も1人だったので話すこともなかった。


言いたいことを言った父は体が薄くなり見えなくなってしまった。それが本当の()なのかそれとも見えなくなっただけで見守ってくれているのか、判断がつかなかった。


僕は特に未練とかもなかったから父の言う通りに父の知り合いの家にきた。外から見た感じだと少し古いアパートで、1階の1番奥が父

の知り合いが住んでる場所らしい。


ここに来る途中電車を何本か乗り換えなきゃ行けない田舎だったが中々景色が美しくて楽

しみだ。


インターホンを押すとピンポーンと音がなり少しすると扉が開き30代ぐらいの男が出てきた。服も地味な感じで顔も特筆するところはない、至って普通の男性だった。


「うちに何か用でしょうか?」

「僕は浅川拓斗といいます。父の██が事故で死んでしまって、ここに来ればなんとかなると言っていたのを思い出したので来ました」


「……██が………あぁ、だから……。なるほど、ここで住むことに問題はありません。あの人には恩があるので返す時が来たのでしょう。見たところ13、4歳ぐらいでしょうか。学校にも通わせた方がいいですね。あぁ、お金の方は気にしなくていいですよ、使う機会があまりなくて余っているので」


「何から何までありがとうございます。僕は13歳です。歳の割に顔が老けていると言われるのですがよく分かりましたね」

「いやいや、そんなことは無いですよ。そんなに自分を卑下しないでください。こんな所で話すのも寒いでしょうし中に入りましょうか」


そう言われて今は冬だったのを思い出した。確かに言われてみると寒くなってきた。男が伸ばしてきた手を取り中へと入る。靴を整えて中を見てみると、かなり整理されているこ

とが分かった。


家具はあまり使われていないのか新品のように綺麗な状態で置かれている。台所を見ると料理の形跡がない。料理をしていないのに調味料は一通り揃ってあることに違和感を感じるが、そこまでおかしくは無いのかとしれない。料理をしようとしたが時間がなかったとか。


部屋を見渡してみると台所と反対側の窓寄りの場所に布団が敷いてある。しかしそれも新品のように綺麗だった。


まるで()()()がない。人には知られたくないことだってあるだろうし無理に詮索はしないでおこう。そんな風には部屋を探索していると男がカップ麺を出していた。


「疲れているでしょう。こんなものしかないですけど食べますか?」


そう言われて有難く食べることにした。食べ終わった後男は食材などを買いに行ったようなのでその間に荷物をリュックから出しておく。と言っても大して物は入っていないので直ぐに終わった。


窓から外の景色を見ると田んぼが多く見えた。少し遠くには学校らしきものもあるようだ。僕もあそこに通うことになるのだろうか。


そんなことを考えていると眠くなってきたので布団に入って寝ることにした。最初に敷いてあった布団は使わずに持ってきた簡易寝袋に入り睡眠に入る。

思ったより疲れが溜まっていたようで直ぐに眠ることが出来た。




そして2週間が経った。中学校は前に窓から見た所に通うらしく、今は冬休みなのでそれが開けたら通うことになると言われた。それまでに教材などの道具を揃えておいた。


さすがにそれだけに2週間も使わないので空いた時間は男に町を案内してもらっていた。そのおかげで町の大体は自分で行けるようになった。


そして今日、学校に転校する訳だが、大雨だった。さすがにこれは不味いと男に送って貰うことになった。

車で移動中に気になっていたことを聞いてみた。


「あなたは仕事をしないんですか?この2週間仕事をしている姿を見ていないんですが」

「この町だと仕事は1ヶ月に1回やることをやればする必要が無いんですよ」


どうやらそれ以上は語る気はないようだ。無言のまま学校へと着いた。雨は止み、虹がかかっていた。


男に礼を言った後学校を改めて見る。

校門には普通学校名が書いてあると思うのだが見当たらない。この町には中学校がここしかないらしいからそもそも名前をつける必要が無いのか。この町に来てから不自然なことは何個もあったので今更それぐらいでは気にしない。


登校している生徒は見える限りでは数人しかいない。確かこの中学校では全校で30人、僕と同じ中学一年生は僕を入れても12人しかいないそうだ。


正直ここまで少ないとは思っていなかった。しかし僕としては人が多いのはあまり好きではないので助かった。

ぼーっとしながら始業式を見ている。最近ぼーっとすることが増えてきて1日に1回はぼーっとするようになった。この町は面白い。


「それでは転校生の拓斗さん、お願いします」


呼ばれてしまった。これは自己紹介をする流れか。全校の前でとなると緊張するが、30人しかいないので特に詰まったりすることなく自己紹介を終えることが出来た。


始業式も終わり先生に教室を案内される。廊下は掃除がちゃんとされているのか綺麗だった。この町は綺麗なところが多い。そもそも汚れることがないんじゃないかと思うほどには。


教室に入ると席を教えられ、そこに座ると質問攻めにされる…なんてことは無かった。どうやら授業がもう始まるらしい。特に問題児らしい人もいないようだ。


そうして四時間の授業が続けて行われた。授業が変わるタイミングで数分の休憩はあるもののほとんど続けてやったようなものだ。


今日は午前で終わりらしく、どうしようかと周りを見る。そして、気付いてしまった。窓の先にある大きな山そこに僕をじっと見つめているナニカがいることに。どうしてか目が離せなくなるとその姿はフッと消えてしまった。一体あれはなんだったのだろうか。考えていると後ろから声がかけられる。


「拓斗、だっけ?転校して間もない君のために交流を深める()()()をしよう!別に用事があるなら断ってもいいぞ」


そう言ってきたのは坊主の眼鏡をかけた頭が良さそうな男の子だった。どうやら教室にいる全員で肝試しに行くらしい。今日の夜とは随分急だと思ったが、理由があるらしい。坊主くんはこういっていた。


「なんでも███山は昔この学校の生徒を誘拐して殺してたらしいんだ。その時はちょうど梅雨で大雨だったんだ。それで犯人は足を滑らせて死んでしまったらしいんだけど、その殺された人達は今も見つかってないんだ。それで今日大雨が降ってただろ?この感じだと夜にも振りそうなんだよ。もしかしたら幽霊なんて出るかもな…」


この町ではやることも特にないし、交流を深めるためなら行くべきだろう。ここで僕だけ行かないのはクラスで浮く可能性がある。

また後でと言って家に帰ると早速準備をした。まずは男に今日の夜肝試しに行くことを伝えた。


「………分かりました……あまり遅くまで居ないように……夜は危険ですから」


危険と聞いて山にいたナニカを思い出す。出来るだけかをつけていこうと思う。手が塞がるのはよくないと思うから傘ではなく雨具を着ていくか。


肝試しも送ってくれるらしいので時間が有り余っていた。テレビでも見ようかなとリモコンで付けようとしたが、付かなかった。

どうやら電池が切れていたらしく、結局暇な時間を過ごすことになった。


眠くなったので布団に入り寝ることにする。男が布団は使っていいと言っていたのでありがたく使わせてもらう。


起きると、坊主くんの言った通り大雨が降っていた。朝よりもかなり強い雨だ。この雨を見ているとなんだか不安な気持ちになる。

時間を見るとかなりギリギリだったので慌てて男に送りを頼む。███山に着く頃にはかなり暗くなっていた。


███山はナニカがいた場所と同じだったようだ。ナニカは犯人だったのか、それとも殺された人だったのか。どちらにしろあの目は好意的な目ではなかった。


集合場所は確か山に入る手前だったかな。そこに急いで行くとみんな集まっていた。坊主くんが僕に気付くと声をかけてきた。


「ギリギリだね。もしかしたら来ないんじゃないかと焦ったよ。主役の君がいないと困るからね。じゃあみんな集まった事だしルールを説明しよう。ここから真っ直ぐ進んだ先に誘拐事件の犯人が死んだと言われている場所がある。敢えてどのぐらい先にあるかは言わないが着けば分かるはずだ。その場所に着いたら僕が今から渡す花を置いてここにまた戻ってくるんだ。簡単だろう?じゃあ順番は……」


話を聞いている途中に坊主くんの後ろにナニカがいた。周りを見ると誰も気付いていないようだ。ナニカは何もせずジッとこちらを見ている。

暗いせいで顔がよく見えない。もっとよく見ようと()()()()()()ようにナニカを見ていると……


「…斗!………拓斗!…大丈夫か?いきなりぼーっとして、やっぱ辞めるか?さすがに無理してやれなんて言わないよ」


今、声をかけられなかったらきっと死んでいた。そんなことを確信する。しかし、ナニカについて知らなきゃいけない気もした。正直不安もあるがここで辞める訳には行かない。


どうやらナニカを見ている間に順番は決まっていたようで僕が最後のようだった。そして花が全員に配られ肝試しが始まる。


順番が僕に来るまでナニカが出てくることはなかった。1分経つと次の人が入るというルールだったか。だから始まってから11分経っている訳だが誰も()()()()()()


ただ単に道が長いだけならいいんだけど、そんなことはないと僕の勘が言っている。とりあえず進まなきゃいけない。


周りを警戒しながら一歩一歩確かに進む。雨のザーザーと言う音と微かに土を踏みしめる音が聞こえる。僕の吐いた息は白くなり空気中に出ていく。


どれだけ歩いたのだろうか。足の感覚がなくなってきた頃、ようやく犯人が死んだ場所に着いた。


周りから視線のようなものを感じる。その数は一にも十にも百にも感じられる。さっさと花を置いて戻ろう。どこに花を置こうかと考えていると花が束になって置いてある場所があった。


数えてみると十一個あったのでみんなここに着いたということか。そこに花を置いて戻ろうとするが、おかしなことに気付く。


この山は一本道で横は木が沢山生えていて通れるようには思えなかった。なのにここに来る途中()()()()()()()()()


明らかな異常を感じ呼吸が早くなる。この町に来てからおかしなことはいくつもあったが、受け入れられるものだった。


だけど、この感覚は良くないものだと分かる。走り方もぐちゃぐちゃな子供のような走りをしながら必死に来た道を戻る。


不意に()()()()()()





後ろを






振り向くと








ナニカがいた





「ああああぁぁぁあぁぁああああぁぁあ!!!!!!」


絶叫。その声は僕の声なのかナニカの声なのか分からないし、知りたくもない。ナニカを突き飛ばし涙で顔をクシャクシャにしながら走る。


肩を掴んでいた手は簡単に離れた。思っていたより力が入っていなかったのか。そんなことすら考える余裕もなく走っていると山の入口が見えてきた。


心に余裕が生まれ後ろを振り向いてしまった。そのまま走り抜けていれば良かったのに、なんで振り向いてしまったのだろう。


「∵∵∵∵∵∵∵∵∵‼‼‼」


目玉が沢山ギョロギョロと僕を見ていた。それを見た僕は凍り付いたように足が止まってしまった。そして異形のナニカが迫って…


「あ」


喰われた。顔から一気に口の中に入れられ噛み砕かれる。なのに痛覚は残っていて。叫びたいのに叫べなくて。体が生まれ変わるような感覚に包まれて意識を失っていく。






目がさめると、あの町にいた。住人が全員集まっているのだと理解した。体に違和感を感じる。訳の分からない恐怖で壊れてしまいそうだ。


あぁ、そして()()()()()()()住人は言うのだ。




『『『『『『『『あなたは幽霊を信じますか?』』』』』』』』




███ってなんだっけ?ボクの名前ハなんだっけ?████?わからない。何もかも。





だから










そして拓斗は住人になったのだった…。

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