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ハナレバナレ
私の前に現れた壁の向こうで「僕
は平気」って言っていそう。心の
すきまは埋まらない。今はどうせ
ごく普通の大学生。あなたは性か
くもいい社長。前から遠い。凄い
会いたいけれどあなたにはきっと
いい人が。今はさらに遠い。壁は
たかくて登れない。住む世界が違
い過ぎる。同じ空気が二人を覆う
のに、同じ地面や空をしてるくせ
に交われない。隣にいたのに遥か
遠くへと引き離した壁。かなしい
すきが溢れてた。また手と手つな
ぎ笑いたい。離れているままなん
て嫌。「おい、愛!」隼人の声だ
!
一行目は一番左に『私』がいて、一番右に『僕』がいて、間に『壁』があります。そして、それらから一番離れた最後の行の真ん中に『愛』があります。そして、一番左と一番右が縦読みになっています。