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愛がほしい怪物  作者: 七つ花
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忙しくて投稿できませんでした。ぼちぼちやります

紫色の毛玉は小さく体を震わせていた。雨による寒さで、きっと寒いんだと思った。

ふいに私の存在に気づくと、毛玉は驚いてこちらを見た。黄色く丸い目が見えた。


「…こ、怖がらないで。何もしないから」


落ち着かせるために、優しげな声を出して、紫色の猿をなだめようとした。やがて、敵意がないのを悟ったのか、猿は静かになった。


「葉っぱ取っちゃってごめんなさい。私、別のを持っていくからね」


そう言って、持っていた葉っぱを地面に刺した。そして、新しいのを取ろうとする。すると、猿は私のコートのフードに飛び移って入ってしまった。こっちの方が温かいのかな。


私は地面に刺した葉っぱを引き抜くと、それをさして雨の降る林の中へと足を踏み入れた。

土はどろどろで、長くつで来たことに感謝した。泥に足を取られて、何度も長くつが脱げてしまうほどだった。

木は全て葉の固い針葉樹で、雨のせいで視界が悪く、まるで生き物が暮らしていないように、雨の音しかしなかった。


そんな林を抜けると、そこには大きな大きな建造物があった。確か、名前が付いていたはず…なんだっけ?

そう、確か…水道橋。ローマにあるの。一度行ってみたかったんだ。

けれど、ここに水源は無いし、あるのは水たまりばかり。…地面が泥んこじゃなくなってる。明らかに誰かに作られた石畳みだ。

少し、雨が弱くなって、パラパラと優しい雨が降り注いでいる。石畳みの上を渡って、高い水道橋の下をくぐると、遠い丘の上に大きなお城が見えた。

真っ黒で、禍々しかった。


私はゆっくりと慎重に、城に近づいて行った。

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