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愛がほしい怪物  作者: 七つ花
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寂しがりやの少女

七つ花です。拙いですが読んでいただけると幸いです。よろしくお願いします(^o^)

2020年、1月23日。私は死んだ。


今年一番の冷え込みと言われたその日、

関東を麻痺させるほどの大雪が降った。


私は雪が嫌いだった。

寒いし、色々な嫌なものがよく見えるようになるから。


歳は10歳で、普通なら小学校高学年。

大人になるには、あまりに遠すぎる歳。


けれどこの日、自分の人生に幕を閉じた。


寒くて震えていたはずの体は、

震えが止まって、寒さを感じなくなり、

水ばかり胃に詰まっていたお腹も、

やがて空腹を感じなくなった。


体の感覚が遠のく。

やがて、視界も霞んでくる。

そうしてようやく、私は自分が死ぬことを悟った。


死って突然やってくるんだなぁ、

なんて変なことを考えてた。


未練は…無い。

したいことも無いし、ただ生き続けるのはつらいもの。


…でも、たった一つだけ、

叶いもしない夢を抱いていたの。


「……誰かに…愛されたかった…」



たった一度でいい、恋を…してみたかった。


誰かのことを好きになって、そして、その人にも愛される。


そんな、不相応な「夢」を。



…私はいつだって寂しいって感じてた。

いつだって、心の一箇所が足りていないみたいに疼いて、いつも何かを求めてた。



それなのに、


自分は寂しいまま死ぬんだな。


ひとしずくの涙が、ふいに零れ落ちる。



それを最後に、私はゆっくりと、目を閉じた。

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