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人間強度が下がるから

2章です。

2章「人間強度が下がるから」


またフラれた夏休みがはじまった。

苦痛でしかない。

「何の罰ゲームだよ」

俺は泣きじゃくった声で、

晴らせないもやもやを吐き出した。

ぶつけようもないこの胸の苦しい思いを

俺はどうすることもできず、

また泣き崩れていた。

男の泣きはみっともない

こんなことを言う女性もいれば、

泣かないと強がって私を必要としていない

なんていう女性もいる。

女性の意見なんてあてにならない、

女性によって違うから。

俺は前者だったらしい。

甘えすぎたらしい。

別れてわかった、人間強度が

下がっていることに。

彼女がいないと何もできない

そうな風に彼女に甘えていたのだ。

俺は立ち直るため彼女のことを

忘れることにした。

彼女からもらったものすべてを

捨てた記憶も思い出も捨てるかのように。

一通り捨てた。

俺は再スタートするために、

己自身を変える努力をした。

しかし、長くは続かなかった。

面倒くさいのだ。

俺は俺なのだ。

変える気もさらさらない。

俺はこの2週目を有意義に過ごすことにした。

どうやらこの2週目は1週目の夏休みとは少し違うようだ。

その違いに気づいたのはSNSを開いたときだった。

元カノの新しい彼氏が1週目の彼氏と違うのだ。

この尻軽女が!そう思ったが、

この違いがどうも自分の中で引かっかかっていた。

とりあえず俺は残りの夏休みを楽しむことにした。

アニメではなく友達と遊ぶことにした。

友達も俺の事情を知ってか、

連日連夜付き合ってくれた。

やはりもつべきものは、

金と友だ。このとき確信した。

しかし、一人になると寂しい。

こんなときはアニメに限る、

笑って見れる日常系を。

1週目でアニメにどっぷりはまった俺は

今この状況を妄想した。

俺は夏休みから抜け出せず、

永遠に夏休みを繰り返すというものだ。

抜け出すには、元カノと

よりを戻すか、新しい彼女を

つくることで抜け出せる。

そんな妄想をしていたのだ。

まぁこれがあながち間違いではなかったのだ。

しかしまだ2週目だ。

3週目があったらこの妄想は

妄想から確信にかわる。

俺はこの夏休みから抜け出すため、

いろんな策を練る。

この2週目では

自分の好きなことを、

満足するまでやってみる。

俺の幸福指数が高いと

抜け出せるかも。

俺はとりあえず遊び尽くした。

毎回だが、夏の終わりはなぜか寂しい。

なんとも言えないあの感じ。

俺はあの感じが嫌いなのだ。

始まりは好きだ。

いろいろとやりたいことや、

起きそうなことを妄想するだけで、

楽しいのだ。

しかし、終わりが見えると

おもしろくないのだ。

だから、終わりは嫌いなのだ。

だから正直夏は大っ嫌いなのだ。

もう夏も終わってしまう。

楽しい時間は早くすぎるものだ。

時間がたっても俺の心は、

フラれた喪失感と、夏休みから

抜け出せれなくなったのではないかという

確信のない不安が俺を襲っていた。

しかし今の俺は夏休みから抜け出すことより、

元カノとのよりを戻すことに、

意識が向かっていた。

まだ元カノのことを忘れられず、

引きずっていたのだ。

俺の中身のない夏休みが

終わろうとしていた。

そして、

俺は再び夏休みを過ごすことになった。

そう、3週目の夏休みだ。

日付は始業式8月31日ではなく、

終業式の7月20日だった。



作者の僕自身恋愛経験は少ないのですが、

やっぱり男性は女性の尻に敷かれた方がうまくいくっぽいですね。

ちなみに僕は黒髪ロングの年上姉御肌な女性が好きです!!

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