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なんでもないこと  作者: ケチャップ人間とオムレツ
私たちはいつも同じところにいる気がする

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4/4

第一章エピローグ

 マクローリンには目をつぶっていただいて、彼女の嗅覚を頼りに歩いた。木々の匂いを頼りにしたらしい。そこまで、時間が経たない頃に私たちは洞窟を脱出した。今まで草原だと思っていたところが急に岩壁になったことには驚いた。


 そのとき私は洞窟の入り口を塞がなくていいか気になった。しかし、ファントムに囚われた人が洞窟から脱出するとファントムは消滅するらしい。本当に消滅したか気になったが、もう一度入る気にはなれなかった。



 洞窟を出てから《《本物の》》ロザリンドと手を繋いだ。ロザリンドの手は柔らかくてすべすべしていた。

 私たちが道に迷わずに町に帰れたのもロザリンドのお陰である。ロザリンドが記憶力が私たちを遭難の可能性から遠ざけた。


「あれは?」

「あれがワイルドウルフですわ」

「今度は大丈夫なんだろうな」

ロザリンドがレッドエンドを放つとワイルドウルフは呆気なく丸焦げになって崩れ去った。


「これが本当の討伐対象なんじゃな」


意外と大したことない敵だなと思った。


 私たちが町から少し離れた小高い丘から点々と灯る街灯を眺めた。先ほどの苦労がなんでもない出来事のように思い出された。




 冒険者ギルドに辿り着いて、シャワーを浴びて着替えてから討伐報告をした。

ギルドの受付嬢リリィさんは金髪美人さんで、思いやりのある性格で冒険者から好かれている。

「こちらは、スパークリングレモンさんに。ワイルドウルフ討伐報酬の3000ゼニーです」

「ありがとう」


「これが案内報酬1000ゼニー」

「ありがとうございます」


「皆さん、ファントムに巻き込まれたのは災難でしたね。しかも討伐を証明するものもないのでね。報酬も出ないんです。残念ですね」


「というか、よく考えたらわしら何もしてなくないか?」

ワレッツはディクソンの肩をつかみ、後ろを向いて何か話し始めた。

「そんなことは、黙っといたほうがええよ」

「しかし、わしらはワイルドウルフを倒していないぞ。倒したのはロザリンドじゃし。しかも、ファントムも見破ったのはレーナじゃ」

「しっ。大声出したら聞こえるで」

全部聞こえてるよ。いや別にいいのだが。


「わたくしたちの報酬を減らしましょう」

「私もそれに賛成だ。私たちのは全員で1000ゼニーくらいでいい」

「しゃあないなあ」


「いいんですよ。皆さん」

手を広げてスパークリングレモンの面々に演説した。

「皆さん、特にマクローリンさんは、私の憧れで、推しなんです。ですから、みなさんに、貢ぎたいんです。報酬はみなさまにお渡しします」

「いや、勝手に決めないで。私は普通に欲しいから」

「何言ってるの、レーナ。推しに貢げるチャンスを潰すの?」

「いや、私からしたら推しでもなんでもないんだけど」


「なら、この報酬を使ってわたくしたち全員で飲み屋でもいくのはいかがかしら?」

「それはいい案ですね」

「それならいいんじゃない」

 こちらに微笑みかけるロザリンドの顔が少々癪に障ったが、私は頷いた。ロザリンドはちゃっかり全員分サインをもらっていた。 

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